2024年のノンアル市場規模は、2019年と比べて123%に拡大している(サッポロ調べ)。今後も成長が見込まれる中、大手飲料メーカー各社もノンアル商品の開発に力を注いでいる。これまでの成長要因は主に「お酒の代わり」という需要だった。各社が「いかにビールに近い味を実現するか」を競い合ってきた。
ところが、市場の成熟とともに消費者の意識も変化しつつあり、単なる代替品ではなく、独自の価値を求める消費者が現れ始めているという。こうした変化を背景に、サッポロはノンアル開発を2つの方向で進めている。
1つは従来通りのおいしさ追求で、ビール代替として飲みごたえやスッキリ感を求める声に応えること。もう1つは、新たな飲用シーンの展開だ。お酒代替にとどまらない新しい役割を持つ商品を開発し、ノンアル市場全体の拡大を目指す。
坂下氏は「既存のノンアルビールからの流入だけでなく、運動後にスポーツ飲料や炭酸飲料を飲んでいる層からのブランドスイッチも期待できる」と説明する。サッポロが推計するスポーツノンアルの市場規模は、ビール大ビン換算で225万ケース(1ケース20本)。これは既存のノンアル市場の約1割に相当する。
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