アイデアが浮かばない、こんな無駄な作業なくしたい――。ビジネスパーソンを悩ませる日々のさまざまな困りごと、ChatGPTに聞いてみませんか? ITジャーナリストの酒井麻里子氏がプロンプトの書き方を伝授します。
振り返ると2025年は、生成AIが「個人の作業効率化」を超えて、チームの業務フローに入り込んだ年だった。「どのツールが最も優位か」という単純な競争ではなく、用途に応じて複数を使い分けることで、その性能を効果的に引き出せる時代になっている。
本稿では、2025年を総括して各ツールの進化を振り返りつつ、主要ツールの使い分けについて解説する。
ITジャーナリスト/ライター。生成AIやXR、メタバースなどの新しいテクノロジーを中心に取材。その他、技術解説やスマホ・ガジェットなどのレビューも。著書に『趣味のChatGPT』(理工図書)、『先読み!IT×ビジネス講座ChatGPT』(共著・インプレス)など。Yahoo!ニュース公式コメンテーター。株式会社ウレルブン代表。XRと最新テクノロジーのWEBマガジン「TechComm-R」運営。
まず、2025年の主要生成AIツールの進化を振り返ってみたい。ビジネス活用の観点で考えると、この1年の進化は主に5つの機能進化に集約される。
AIが大量のWebページを参照して自律的に情報を調べてレポート化するリサーチ系の機能は、2024年末にGoogleが先陣を切ってリリース。2025年に入ると、ChatGPT、Perplexity、xAIなど各社から続々と同様の機能が登場した。
6月にはMicrosoftもCopilotアプリ内で展開する目的別の「エージェント」の一つとして「リサーチ ツール」を提供。これはWebの情報と社内資料を横断してリサーチできる点が他のツールとの違いだ。
これらのツールの台頭で、調べものの最初の段階で、まずAIを使うフローが当たり前になった。いずれのツールも参照元のリンクが明示されるので、参照元の確認を怠らなければ、比較的信頼性の高い情報を得られる。最終的なアウトプットにそのまま使うというよりは、たたき台となるデータとして価値を持つといえるだろう。
画像生成・動画生成も飛躍的な進化を遂げ、精巧でリアルなものが生成可能になった。特にChatGPTやGeminiのツール内で利用できる画像生成機能は、チャット上での修正指示が行えることで、「微調整をして目的に合った画像を作りあげる」という実用性が大きく向上した。
動画についても、OpenAIのSora 2、GoogleのVeo 2など高精度なモデルが登場。実際の動画とすぐに見分けるのが困難な品質まで到達しつつある。その反面、リアル映像を装ったAI動画がSNSで拡散されて問題となるケースも増えており、コンテンツを受け取る側のリテラシーが問われる時代になった。
生成AIツールを利用するときには、自分の状況や目的といった前提をいかに適切に伝えるかが問われていた。しかし、過去の会話を記憶するメモリ機能の進化で、利便性が大きく向上した。
各社がメモリ機能の強化を実施し、ChatGPTやGeminiでは、過去のチャット履歴を参照可能になり、CopilotやClaudeもユーザーが制御できるメモリ機能の整備を進めた。
その都度前提を入力することなく、「この間の続き」の話ができることは、チャット開始時のユーザーの負担を大きく軽減する。一方で、不要な情報が記憶されることで前提がぶれてしまうケースもある。必要に応じてメモリに記憶された情報を忘れさせる運用も必要になってくるだろう。
チャット履歴単体で共有するだけでなく、資料やカスタム指示といった回答に必要な情報をまとめた「作業空間そのもの」を他のユーザーに共有できる機能も登場した。
ChatGPTは、ファイルやカスタム指示をまとめた「プロジェクト」を、他のユーザーと共有可能になった。また、複数ユーザーとChatGPTが参加するグループチャットを作成できる機能も登場した。これは企画のディスカッションなどで重宝する。
Microsoftは、チームメンバーが共同編集できるスペースとして「Microsoft 365 Copilot Pages」を提供している。また、Googleは、NotebookLMをリンクで共有できる機能の提供を開始した。
これらの機能は、AIスキルの属人化を防ぐ意味で大きな意味を持つ。AIの指示がうまい人だけが効率化できるのでは、チームの生産性は上がらない。チーム全体の生産性を押し上げるためには、参照資料を含めた共有が重要だろう。
自律的な操作を行うエージェントも2025年のキーワードだ。OpenAIは、1月にエージェント機能のOperatorを発表、現在は「エージェントモード」としてChatGPTに統合されている。ECサイトで商品を探してカートに追加したり、旅行サイトで予約をしたりといった複数の操作で構成された一連のタスクを自動化できるものだ。
また、Googleは、Geminiアプリの「エージェントモード」を米国の最上位プラン向けに提供開始している。Microsoftは、Copilot Studioで自律的に動くエージェントを提供し、業務プロセスの自動化を支援している。
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