「割高」イメージを乗り越えて、モスバーガーが「大復活」できた理由(2/4 ページ)

» 2026年01月04日 05時00分 公開
[山口伸ITmedia]

2等地戦略が功を奏した

 決算資料によると、コロナ禍では都市部の店舗が影響を受けたが、郊外店は好調だったという。2019年度の時点でテークアウト・デリバリーの比率は59.8%を占め、イートインを上回っていた。

 翌年度からはテークアウト・デリバリーの比率が7割を超え、イートイン客の減少を補った。ファストフード業界は以前からテークアウト・デリバリーが主体であり、モスバーガーも他社と同様、中食需要との相性の良さが売り上げ増をもたらしたようだ。

 それだけでなく、質を重視する姿勢が消費者に支持されるようになったと筆者は考えている。モスバーガーはマクドナルドより1年遅れで1号店を出店し、マクドナルドが大衆向けの価格設定で1等地を抑えるなか「2等地戦略」で差別化を図った。賃料を抑えて食材にお金をかけ、より質の高いバーガーを提供するという戦略だ。

 価格が高いため、モスバーガーは割高と認識されるようになったが、近年ではその割高感が薄れつつある。定番の「モスバーガー」は単品470円で、セットは920円。バーガー類はセットで概ね1000円以下に抑えられ、外食の1000円超えが当たり前となった昨今、他業態と比較して特別に高いわけではない。マクドナルドは値上げでセットメニューを700〜800円台で提供するようになり、モスとの価格差は小さくなっている。

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