過去10年間でバルミューダが生み出したヒット作は、BALMUDA The Toasterに限られる。続くヒット作を生み出せない背景として、デザイン偏重の姿勢が限界を迎えていると筆者は考えている。
創業者は独学でデザインを学んだ人物だ。2022年度末〜23年度末にかけてエンジニア数を87人から57人に削減しつつ、デザイナー数は大きく変化していない。試験研究費も家電メーカーにしては少なく、2023〜24年度は年間約3億円程度しか投じていない。
ユニクロと似た服が10万円以上でも売れるように、衣服や財布などの布製品はブランド力があれば高く売ることが可能だ。だが、BALMUDA Phoneが失敗したように家電や電子機器は価格相応のスペックが求められる。
BALMUDA The Toasterが売れたのは、パンをおいしく焼けるスチーム機能が評価されたためだ。しかし他の家電はデザイン面を訴求し、スペックが追いついていないように感じる。BALMUDA The Plate Proも、同価格帯で「ステーキを自動で柔らかく焼く」などの機能が付いていれば、もっと売れたかもしれない。トースターに代わるヒット作を生むにはデザイン偏重の姿勢を改め、スペックを重視した開発体制を築くべきだろう。
山口伸
経済・テクノロジー・不動産分野のライター。企業分析や都市開発の記事を執筆する。取得した資格は簿記、ファイナンシャルプランナー。趣味は経済関係の本や決算書を読むこと。 X:@shin_yamaguchi_
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