学研が挑む"真のDX"──「本当に使われるデジタル」で目指す教育価値のバリューアップ
【開催期間】2026年1月27日(火)〜2月25日(水)
【視聴】無料
【視聴方法】こちらより事前登録
【概要】学研グループは、DXを目的化するのではなく、現場と顧客にとって“本当に使われるデジタル”を出発点に教育価値のアップデートに挑戦しています。本講演では、現場で浮き彫りになった課題や、実際に行ってきた改善や仕組みづくり、そこで得られた知見がどのように学研のDX推進を形づくんできたのかをお伝えします。既存のデジタル活用の成果と学びを振り返りながら、学研が目指す“真のDX”の姿をご紹介します。
FP技能士センター正会員。中央大学卒業後、フィンテックスタートアップにて金融商品取引業者の設立や事業会社向けサービス構築を手がけたのち、広告DX会社を創業。サム・アルトマン氏創立のWorld財団における日本コミュニティスペシャリストを経て株式会社X Capitalへ参画。
衆議院選挙を目前に控え、与野党が競うように掲げるのが「食品の消費税ゼロ」政策だ。
長引くインフレに苦しむ家計への即効薬として国民の期待を集める一方、産業界と地方経済の現場では、その副作用を懸念する声がじわじわと広がっている。
自民党公約案である「2年間の時限的な食品税率のゼロ化」は、特定の企業にとっては“特需”になる一方で、中小企業や地方企業にとっては、リスクとなる可能性も秘めている。
まず、この政策の経済効果を論じる上で不可欠なのが、制度設計を理解することだ。
「消費税をなくす」という言葉には、「非課税」と「税率0%」の2つの意味が含まれる。現在の議論は後者の「税率0%」を前提としているとみられる。
非課税の場合は、仕入れにかかる費用の消費税を事業者が負担する必要があり、税額の還付が行われない。一方、「税率0%」の処理であれば、仕入れにかかる税額の還付が認められる。
例えば、ある事業者が製品やサービスを提供するにあたり、原材料や光熱費などの仕入れで消費税を支払っているケースを考える。非課税であれば、その税額は回収できず、事業者の負担として残る。一方、税率0%であれば、売り上げに税はかからないまま、仕入れ分の消費税が還付されるため、事業者に税コストは残らない。
家計への恩恵を最大化するという観点では、事務手続きが煩雑でも「税率0%」を選ぶ方が理にかなっていると言えるだろう。
ただし、時限的なゼロ税率という政策において最大の問題となるのが、2023年に導入されたインボイス制度との整合性である。
食品税率がゼロになれば、事業者は以下の新たな3つの税区分を数年の時限的な措置のためだけに設定し直さなければならない。
事業者側は、レジのボタン追加・削除、受発注から在庫管理、経理システムなど、企業の基幹システム全体に及ぶ大規模な改修を、短い期間で複数回しなくてはいけないという負担が生じるのだ。
この制度変更の混乱は、特定の業界にとっては巨大なビジネスチャンスとなる。
筆頭は情報通信業界である。2019年の軽減税率導入時にも同様のシステム特需があり、その再来が確実視されそうだ。
全国の小売店や飲食店は、3つの税率に対応したPOSレジへの更新やソフトウェアの改修を余儀なくされる。政府はそのようなシステム改修について、中小企業を中心に自己負担額を大きく減らす補助金を用意するのが通例だ。
この補助金が最終的にはITベンダーや機器メーカーへ流入し、企業業績を押し上げることになるだろう。インボイス制度下での複雑な税額計算を人手で行っていた小規模事業者については、今回の件を機に、クラウド会計ソフトへ移行する可能性が高まる。
次に恩恵を受けるのが食品・飲料メーカーだ。
経済学における「需要の価格弾力性」に基づけば、8%にも及ぶ税率分の価格低下は販売数量の増加をもたらす一方で、原材料費高騰分の価格転嫁を行うための緩衝材としても機能する。消費税がなくなる分、本体価格を若干引き上げても、消費者の目に見える総額が変わらなければ、心理的な抵抗感を抑えつつ採算を改善できるというものだ。
純粋な利益追求であれば、減税額がそのまま定価の値上げになるという、いわゆる「便乗値上げ」として消費者からの批判は避けられない。
しかし、本来値上げしたくてもできなかった品目が、税負担の軽減によって消費者と生産者双方に按分(あんぶん)されるような形であれば、生産者側に流れた追加収益は賃上げなどの原資になる可能性も高い。経済の底堅さを強化する政策として機能する可能性がある。
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