欲しい商品の情報が届く「リテールメディア」 電子看板やアプリ 小売業界が広告ビジネス(3/4 ページ)

» 2026年02月10日 15時34分 公開
[産経新聞]
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世界市場は26兆円、アマゾンとウォルマートが牽引

 日本で急成長のリテールメディア市場だが、先行するのは米国を中心とする海外だ。広告世界大手、英WPP傘下の米WPPメディアの推計によると、2025年のリテールメディアの世界市場は1696億ドル(約26兆6500億円)。30年までに約1.5倍の2521億ドル(約39兆6千億円)に拡大し、世界の広告収入全体の18%を占めると見込まれている。

 市場を牽引しているのは、アマゾンと米小売り大手ウォルマートの2強だ。

 月間の平均アクセス数が約27億回と、世界で最も訪問者数が多い小売りサイトを運営するアマゾンは12年から広告事業を本格化した。商品の検索ワードや過去の購買・閲覧履歴といった膨大な顧客情報を生かし、より精密なターゲット層への広告表示を可能にしている。

 ウォルマートも21年に始動したリテールメディア事業「ウォルマート・コネクト」をはじめとする広告事業の売上高が25年1月期に44億ドル(約6900億円)と前年から27%増えた。同社全体の売上高の約0.65%だが、営業利益に占める割合は約25%に達しているとの報道もあり、広告業が収益の大きな柱になっている。

 一方、中国大手EC、アリババのリテールメディア参入はウォルマートより早く、07年11月にネット広告事業の子会社「アリママ」を立ち上げた。人工知能(AI)で商品のキャッチコピーやPR動画をすばやく簡単につくれる仕組みを広告主に提供するなどし、強みを発揮している。(田村慶子)

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