価格差2倍で炎上のラーメン店も インバウンド向け「二重価格」がなかなか普及しそうにないワケ(3/4 ページ)

» 2026年02月14日 05時00分 公開
[山口伸ITmedia]

 国内の観光地ではこれまで二重価格が普及していなかったが、海外にならい導入するケースも出てきた。

 姫路城では3月以降、大人の縦覧料(入城料)を1000円に据え置きした上で、市民以外は2500円にする予定だ。検討段階では外国人だけを値上げする案も出たが、市民か否かで分けることとなった。

3月から「二重価格」を導入する姫路城(出所:公式サイト)

 国籍ではなく地域で分けることで、摩擦を抑えられる。観光地での二重価格は、オーバーツーリズムを低減するだけでなく維持管理費を賄えるため、メリットの大きい施策である。

単なる二重価格ではない施策が必要

 観光地の二重価格は受け入れられる一方、冒頭のラーメン店のように店舗の二重価格は批判されやすい。海外の「ぼったくりタクシー」と同様、全く同じサービスで価格差を付ける行為に正当性がないからだ。観光施設のように修繕・維持という大義名分も見出しにくい。

 やはり飲食店がトラブルや批判を避けるには、二重価格ではなく商品・サービスによって価格を変える手法が適切だと筆者は考えている。

 くら寿司ではインバウンド向けを強化した「グローバル旗艦店」を数店舗展開している。グローバル旗艦店に来る客の約半数が外国人客であり、同店舗では通常商品のほか、店舗限定商品を販売する。東京・銀座店では通常店舗より高価な商品を販売しており、祭り会場を模した屋台を設置して“映え”をアピールした。

通常とは異なるサービスを体験できる、くら寿司のグローバル旗艦店(編集部撮影)

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