大幅赤字→創業者復帰→業績が回復 “290円ラーメン”の呪縛にずっと苦しんでいた「幸楽苑」に何が起きているのか(2/4 ページ)

» 2026年03月25日 05時00分 公開
[山口伸ITmedia]

低価格がアダとなり、関西から撤退も

 低価格で支持を拡大していた幸楽苑だが、2010年代から業績が悪化していった。

 営業利益は2ケタ億円をキープしていたものの、2013年以降は1ケタ台に落ち込み、2018年3月期には赤字に転落した。原材料費の上昇が続く中、低価格がアダとなった形だ。特に中華そばは麺類売り上げの3割を占め、売れば売るほど利益を圧迫していた。

 東北・北関東のロードサイドではドミナント出店による低コスト化を実現した一方、新たに進出した関西では黒字店が少なく、収益確保に苦戦。結局、2018年3月期に京都工場を売却し、その後に西日本から撤退した。

 幸楽苑の競合で関東の駅前立地を押さえる低価格チェーンの日高屋は、全国的に展開しておらず、近年になって北関東のロードサイドを模索し始めたばかりだ。低価格業態の出店エリアは工場周辺に限られ、遠方に進出する場合は当面の間、その地域での赤字を覚悟しなければならない。幸楽苑の場合は、関西の収益化を実現する前に撤退を決めた形だ。

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