ダイソー「本」ビジネスの正体 「これも110円?」から始まるヒット(3/3 ページ)

» 2026年03月30日 08時54分 公開
[産経新聞]
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 大創出版初のTCGにして最大のヒットとなった蟲神器は令和4年、ゲーム展示会を回る西田社長のスカウト活動で生まれた。「自分のゲームを世に出したいクリエイターと思いが合致した」

photo 110円でこんなにカードが入っている「蟲神器」スターターセット(重松明子撮影)

 1つのスターターセットに2人分のカードが入る。「世界観づくりからの制作費が予算を圧迫したが、カードを減らしてコストを抑えるのではなく、すぐに対戦できる枚数を最初から入れちゃえと決断した」

 これが専門店領域だったTCGの間口を広げた。

 全国各地でファン「蟲主(むしぬし)」による大会が開かれ、世界遺産の富岡製糸場(群馬県)で開くタイアップ催事「蚕蟲祭(さんちゅうさい)」が毎回大盛況。昨年11月には任天堂のゲーム機のソフト「蟲神器 めざせ!最強の蟲主」、今年2月にはKADOKAWAから公式ガイド本が出版されるなど、100円ショップの枠を飛び出した。

 「カードには虫の生態解説も入れています。願いは活字を通じて好奇心を育てること」と西田社長。


 この物価高でも迷いなく買える110円はうれしい。限られた予算の中で知識や心を豊かにと、攻めのモノづくりがされていることを知れば、手に取った一冊から熱が伝わるようだ。(重松明子)

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