中小企業庁は3月30日、「デジタル化・AI導入補助金2026」の申請を受け付け始めた。中小企業や小規模事業者の生産性向上を目的に、業務効率化やDX、セキュリティ対策などに寄与するITツールの導入にかかる費用の一部を補助する。
「通常枠」の補助対象はデジタル化に資するITツールで、クラウド利用料や保守・運用などのサポート費用も含まれる。「インボイス枠」は、インボイス制度に対応するための会計ソフトや受発注ソフトの他、PCやレジ端末といったハードウェアの購入費用も対象だ。「セキュリティ対策推進枠」は、セキュリティサービスの利用料を支援する。
デジタル化・AI導入補助金2026は、2025年度まで続いた「IT導入補助金」を前身とする制度だ。補助額などの大枠は変わらないが、大きな変更点の一つが「AI活用」を押し出した点だ。2025年までの「IT導入補助金」との決定的な違いは何か?
補助金の名称を変えた理由について、中小企業庁は「ITツールの導入にとどまらず、より踏み込んだデジタル化の推進及びAIの活用が重要であることを広く周知する観点から」だと1月23日に説明している。
補助対象のITツールがAI機能を備えているかどうか明示されるようになり、ITツール検索Webサイトで「生成AIを用いた機能を搭載したツール」「生成AI以外のAI技術を用いた機能を搭載したツール」を選択できる。
補助金を使ってDXやIT活用を成し遂げた企業が多数ある。板金加工を手掛けるケーズメタル(富山県高岡市)は、旧IT導入補助金で会計システム「FX4クラウド」を導入。2カ月かかっていた試算表の作成を1カ月に短縮した。飲食店を運営するコーラルウェイ(静岡県沼津市)は、セルフオーダーシステム「e-menu」を導入したことで、売り上げが導入前から約40%伸びたという。
デジタル化・AI導入補助金2026の補助率は、かかった費用の二分の一から四分の一で、上限額は最大で450万円。一次申請の期間は5月12日午後5時まで。適切に利用すれば、企業のDXやAI活用を後押しする要素の一つになりそうだ。
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