3月から新たにサブスクの販売を始めたタイガーエア台湾も、こうした先行事例を精査した上で導入していると考えられる。最安プランの「Team Lite」は、毎月1588台湾元(約8000円)を支払うと、年4回、往復航空券と交換できる。
ただ、仕組みはもう少し複雑だ。このプランは、片道運賃につき最大4000元(往復計8000元)までをカバーするもので、運賃がこの上限を超える場合には、その差額を別途支払う必要がある。つまり、完全に無料で搭乗できるわけではなく、あくまで「一定額まで使える運賃割引券」を定期的に購入するイメージに近い。
また、他の航空会社のサービスと同様に、空港でかかる諸税や予約手数料などは月額料金に含まれておらず、チケットの引き換え時にその都度支払う必要がある。
「年間4回以上、台湾に行かないと元が取れない設計になっている。セールを狙えばもっと安く行ける場合もあるため、万人向けのサービスというよりは、決まった頻度で確実に台湾へ行きたいコアな層に向けたものといえるでしょう」と橋賀さんは指摘する。
航空会社にとって、サブスクは直接的な収益以上に「PR効果」としての側面が大きいと橋賀さんはみる。
「タイガーエア台湾の今回のプランは、日本と台湾の双方で話題になること自体が、社名の認知度を高める広告として機能します。サブスクという言葉の響きは、それだけでSNSなどで拡散されやすく、検索エンジンの上位にも上がりやすくなる。航空会社にとって、こうした話題作りはマイナスにはなりません」
また航空サブスクは、いわゆるレガシーキャリアよりも、LCCとの親和性が高いといえる。
「レガシーキャリアはブランドイメージを考慮し、安売りを連想させるサブスクには慎重です。一方、LCCにとっては空席を効率よく埋められるだけでなく、『安さ』や『お得感』を打ち出すPR材料としても機能します。『面白いことをやっている』という社名の拡散効果は、企業にとって大きなメリットになるのです」(橋賀さん)
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