もちろん、ファミリーマート側にもメリットはある。その一つが「集客」だ。
国内コンビニは、すでに店舗数が飽和しているとも言われる。2025年度の決算を見ても、セブン・ファミマ・ローソン・ミニストップの大手4チェーンのうち、既存店客数が前期を上回ったのはローソンだけだった。
店舗数の飽和とともに、昨今の物価高も痛手だ。おにぎりを含め、SNSでは「コンビニもこんなに高くなったのか」と割高感を嘆く声も散見される。
こうした中、コンビニ各社はプライベートブランドやコミュニケーション戦略を工夫してファンを増やそうとしている。しかし、こうした局面でモノを言うのは「ブランド」ではなく「お得感」だろう。
河野CMOによると、楽天ポイントを導入したさまざまな業種・店舗で再訪率に効果があったという。今回のパートナーシップは一時的なキャンペーン施策ではなく、ユーザーが恒久的にメリットを享受できることから、ファミリーマートにとってリピーターの獲得が見込めるというメリットがある。
また、ファミリーマートは都市部に店舗が多い傾向があり、客層のさらなる拡大も課題としていたという。金融事業本部長の中野和浩氏は「楽天ポイント会員は年齢層を含め非常に客層が豊か」と話し、パートナーシップを通じて、さらなる顧客層の取り込みに期待を寄せる。
詳細な数字は明かされなかったが、今回のパートナーシップによる効果は、ファミリーマートの主要カテゴリであるおにぎり関連キャンペーンのような、大型キャンペーンに匹敵する売り上げ増が見込まれるという。こうしたキャンペーンは単発だが、楽天とのパートナーシップは通年で対象となるため、安定した集客・売上増加にもつながる可能性が高い。
他社では前述したようにローソンとKDDIが連携し、Pontaパスだけでなく、ローソン店舗に行くと「ギガ」をチャージできるサービスも展開している。今後のさらなる関係強化について明言はしなかったものの、楽天グループも通信事業を手掛けており、こうしたコラボもあり得そうだ。
ただ、ファミリーマート側は楽天ポイントに加え、Vポイントとdポイントも導入しており「マルチポイント戦略」を今後も堅持する方針を示している。このうちdポイントといえばドコモ経済圏の中枢であり、ポイント経済圏の今後とともに通信各社の陣取り合戦にも注目だ。
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