バルコニー以上に急速に減っているのが「和室」だ。和室の採用率は2018年度の59.4%から、2024年度には23.5%まで低下した。また、畳を設けない住宅は、2018年度の28.0%から2024年度には58.9%へ増加している。
背景にあるのは、限られた住空間を無駄なく使おうとする「スペパ」(スペースパフォーマンス)の意識だという。限られた面積の中で、日常的に使う空間を優先する考え方だ。
1990年代には、多くの住宅に和室が設けられていた。法事を開いたり、来客を泊めたりするための部屋として使われることが一般的だった。しかし、こうした用途は現在では減少している。
年に数回しか使わない来客用の部屋を設けるより、「来客には近くのホテルに泊まってもらう」という合理的な考え方を選ぶ人が増えているという。また、畳の手入れに手間がかかることや、ダニを気にする声も少なくない。
高齢者でも、椅子やベッドを使う生活の方が立ち座りしやすいことから、和室を設けないケースが増えている。
一方、和室ほど減少せず、一定の採用率を維持しているのが「畳コーナー」だ。リビングの一角などに設ける2〜3畳ほどの畳スペースで、壁やふすまで部屋として仕切らないケースが多い。2024年度には15.9%が畳コーナーを採用した。
畳コーナーは、子どもの昼寝や遊び場、着替え、洗濯物の室内干しなど、多目的に使える点が評価されているという。
住環境研究所の調査では、若年層の約半数が畳に対して「便利なイメージがある」「あった方がよい」と回答した。家の面積が広くなるほど畳を設ける傾向もあり、和室そのものが敬遠されているというより、限られたスペースの中で優先順位が下がっていることがうかがえる。
明暗分かれた「無印良品」と「ニトリ」 2社の差はどこで生まれたのか
16年ぶりに『学研の学習』が復刊 4290円でも予約殺到、AI時代に求められる“体験”の価値Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング