なぜ、ドンキは「ロピア」「オーケー」「トライアル」を目の敵にするのか 打ち出した「LOT作戦」の全貌(2/5 ページ)

» 2026年07月27日 05時00分 公開
[岩崎剛幸ITmedia]

PPIHが進めている新規出店と業態転換

 PPIHは2026年に入り、全国で出店を強化し、店舗数を拡大させています。2026年7月には首都圏を中心に展開していたスーパーのOlympicグループを買収。このエリアでの攻勢をかける姿勢を見せています。

 PPIHは2026年6月期、30店舗の新規出店と5店舗の業態転換を実施しました。

 2027年6月期には、新規出店と業態転換を合わせて40店舗にまで拡大させるとしています。これは過去最大級の出店と業態転換数で、「今こそシェア獲得のチャンス」と考えているかのような勢いです。

PPIHの新規出店・業態転換店舗(筆者作成)

 2026年6月期の年間新規出店・業態転換店舗リストをもとに同社の業態区分を整理すると、以下のようになります。

PPIHの業態区分別2026年度新規・業態転換数(筆者作成)

 2026年度に最も多かった業態は通常のドンキ店舗で、新規出店の51.4%を占めます。次に、PPIHがここ数年増やしているインバウンド向け専門店や大学キャンパス内の無人小型ドンキ、最も力を入れようとしている新業態の「ロビン・フッド」が続き、次いで海外店舗、MEGAドンキという順番です。

 同社の出店戦略の基本は、繁華街、ロードサイド、レールサイドに展開する標準型のドンキです。

 ドンキの標準店では、「トレンド商品の展開(繁華街型)×通勤・通学といった日常使い(ロードサイド型)」のハイブリッド型の店舗モデルを確立。同社のパート、アルバイト従業員の呼称であるメイト中心のコスト効率の高いオペレーションも相まって、高収益を実現しています。

 オペレーションを確立したドンキ標準店の出店で安定した売り上げと利益を確保しつつ、ドンキ新業態や大型店、そして業態転換と海外出店によって、さらなる拡大を目指しています。

 直近の2026年6月の1カ月間の新規出店、業態転換は10店舗もあり、中でも北海道北見市と福島市中心部のMEGAドンキは、いずれもトライアル、ロピア、業務スーパー、イオン、ヨークベニマルなどの競合店があるエリアへの出店です。明らかに既存競合店を狙った新規出店であり、商圏内に殴り込みをかけているように見えます。

MEGAドンキの競合店マップ(筆者作成)

 現在、ドンキを含む大手流通業やスーパー各社は、このような競合対策を積極的に推し進めています。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アイティメディアからのお知らせ

SaaS最新情報 by ITセレクトPR
あなたにおすすめの記事PR