ドンキの買収で復活できるか? 関東スーパーの雄「オリンピック」が凋落してしまった根本原因長浜淳之介のトレンドアンテナ(1/4 ページ)

» 2026年06月01日 16時00分 公開
[長浜淳之介ITmedia]

著者プロフィール

長浜淳之介(ながはま・じゅんのすけ)

兵庫県出身。同志社大学法学部卒業。業界紙記者、ビジネス雑誌編集者を経て、角川春樹事務所編集者より1997年にフリーとなる。ビジネス、IT、飲食、流通、歴史、街歩き、サブカルなど多彩な方面で、執筆、編集を行っている。


 「ドン・キホーテ」「アピタ」などを展開するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH)は、4月6日、首都圏でスーパーマーケット「オリンピック」などを展開するOlympicグループを買収すると発表した。Olympicグループは7月1日付で、PPIHの完全子会社になる予定。買収額は約250億円だ。

オリンピック中野坂上店(筆者撮影)

 PPIHとしてみれば、愛知県あま市に1号店をオープンした新業態「ロビン・フッド」を首都圏に展開するための買収と考えるのが合理的だ。Olympicグループは2026年2月期連結決算で3期連続の最終赤字に苦しんでおり、打開策を外部に求めざるを得なくなり、買収に応じたと見られる。

 買収の詳しい事情については、両社ともに「発表されたこと以外、話せることはない」としているが、オリンピックが首都圏のローカルスーパーであること、PPIHが首都圏にロビン・フッドにすぐ転換できるような中型店舗を持っていないことを考えれば、両社の思惑が一致したのではないだろうか。

スーパー黎明期の1962年に誕生したオリンピック

 オリンピックの創業は、1962年。東京都立川市に「オリンピックショッピングセンター」をオープンした。同店は売場面積当たりの売上高が日本一となり、全国から見学者が絶えない繁盛店となった(現在は閉店)。オリンピックという屋号は、2年後に控えていた東京オリンピックも影響していたという。

立川の1号店(出所:Olympicグループ公式Webサイト)

 1950年代後半はダイエー、西友など後に日本を代表するスーパーの創業が相次ぎ、高度経済成長の勢いに乗って、新しいライフスタイルを日本中に広げつつあった。中央線、青梅線、南武線が発着するターミナル駅である立川は、今後大きく発展する東京郊外の交通の要衝であり、買物の需要も旺盛であった。

       1|2|3|4 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アイティメディアからのお知らせ

SaaS最新情報 by ITセレクトPR
あなたにおすすめの記事PR