実務能力は高いのになぜ? 「部下が辞めていく」上司と構造的な問題点(1/3 ページ)

» 2026年07月17日 08時00分 公開
[村上ゆかりITmedia]

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著者プロフィール:村上 ゆかり

コラムニスト。1児の母。リクルートにて人材業界で法人営業、面接、面談フォロー実績数百件を経験。人事役員などと伴走しさまざまな人事課題に向き合う。広告業界にて5000人集客イベント企画&事務局経験、福祉業界では人事管理職として新卒及び中途採用を1人で設計から実務まで担当し年間約120人採用を達成。国会議員秘書約4年半を経験後、フリーで活動を始め、執筆のほか企業の人事採用コンサルタントなどを手掛ける。アンガーマネジメント講師。

 あの人は仕事ができる。それは間違いない。でも、あの人の下では働きたくない――。

 卓越した実績を引っ提げて管理職に昇進した人物のチームから、なぜか人が次々と辞めていく。多くの企業で繰り返されるこの光景は、上司個人の資質の問題として片付けられがちだが、現実にはもっと構造的な理由がある。

上司個人のせいだけにはできない、構造的な問題がある(ゲッティイメージズ、以下同)

退職者の半数は「本当の理由」を言わずに去る

 エン・ジャパンが2024年に約5000人を対象に実施した調査によれば、退職者の半数以上が「会社に伝えなかった本当の退職理由がある」と回答し、その理由のトップは「人間関係が悪い」、伝えなかった理由の最多は「話しても理解してもらえないと思ったから」だ。

 そもそも、辞めると決めれば、もうその職場の問題は自分の問題ではなくなる。そのため部下は、上司との対話を諦めて去る場合が多い。当の上司は自分が原因だと知らないまま、同じ振る舞いを続ける。その結果、特定の部署の離職率だけが高いという「謎現象」が続く。

 この代償はバカにならない。採用コストや育成コスト、周囲の士気低下まで含めれば、1人の早期離職が企業に与える損失は数百万円規模に達するからだ。

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