――今後のキオクシアの業績見通しはどうですか?
業績見通しに関しては、ハイパースケーラー各社がこの先も投資を続けていくのかによりますね。
AI需要そのものは今後も続くと思います。ただ、現在のような急激な需要拡大がいつまでも続くとは限りません。この1〜2年でAIデータセンターに巨額の設備投資をしてきたので、今後、投資を少し緩めるタイミングが来たとき、キオクシアがサムスンやSKハイニックスに勝てるのかという問題があります。
キオクシアの決算説明会では、この先もAI需要は堅調に伸びていくと予測されていて、次世代メモリの開発などに4500億円を投資するとしています。
4500億円は非常に大きな金額です。ただ、7月にはSKハイニックスが次世代NAND型フラッシュメモリなどを開発・生産するため約118兆円を投じる計画を発表しました。単純比較はできないですが、上位メーカーが大規模な投資を進めて供給能力を高めれば、需給バランスが変わる可能性があります。
――とはいえ、供給不足が続けば、需要はそのまま伸びていく可能性もありますよね。
キオクシアは、AI需要が今後も堅調に伸びると見ており、その需要に合わせて供給していく方針です。そうなれば、引き続き成長する可能性はあります。
もう1つ気になるのが、PCやスマートフォンなどに使われる「汎用型SSD」です。Appleもキオクシアの大口の顧客だといわれています。
ところがAppleが最近、中国の新興メモリベンダーである長江メモリ(YMTC)からNAND型フラッシュメモリを調達しようとする動きをみせています。すぐにキオクシアから全面的に切り替えるとは考えにくいですが、テスト的に調達しているようです。YMTCの製品は安価です。そうなると、キオクシアの売上高が減少する可能性も否定できません。
――価格競争で負ける可能性があるということでしょうか。
NAND型フラッシュメモリでも、価格競争は起こり得ます。しかも、YMTCは「安かろう悪かろう」なメーカーではないようです。
キオクシアには「制御回路」と「記憶セル」を別々に作り、貼り合わせることで高性能なメモリを作る技術があります。これはキオクシアの優位点です。ところが、YMTCもそれに似た技術を開発したとされています。キオクシアとしても、何か対策をする必要が出てくる可能性はあると思います。
――では、今後、半導体関連で伸びる企業を挙げるとしたら、どこでしょうか。
「他社がまねできない技術を持つ日本企業」という視点なら、味の素に注目してもいいと思います。
味の素の100%子会社である味の素ファインテクノが、「味の素ビルドアップフィルム(ABF)」という材料を製造しています。ABFは、CPUやGPUなどの半導体基板に使われる絶縁材料です。半導体に欠かせない材料で、世界シェアはほぼ100%です。
味の素ファインテクノしか持っていない技術なので「安いメーカーが出てきたから乗り換える」という状況になりにくいです。おそらく米国の半導体メーカーNVIDIAなどの最新チップがこの先も出てくると思います。その多くにABFが使われると考えれば、こうした「他社が簡単にはまねできない技術」を持つ企業は強いですね。
オンリーワンの技術を持つ企業に目を向けると、まだ知られていない「原石」の会社が見つかるかもしれません。
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本記事は制作段階でChatGPT等の生成系AIサービスを利用していますが、文責は編集部に帰属します。
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