2015年7月27日以前の記事
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秋は鉄道イベントの季節 そこにある2つの意味杉山淳一の「週刊鉄道経済」(4/5 ページ)

9月から11月にかけて、鉄道会社主催のイベントが増える。全国各地から鉄道ファンが訪れ、沿線の人々も遊びに来る。なぜ鉄道会社はイベントを開催するか。そして来場者はそこでどう楽しみ、何を学べきか。

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地域社会との共生と説明責任

 鉄道に限らず、企業には利益追求だけではなく社会的貢献も求められている。事業所は労働者を集め、機械を動かす。当然ながら、騒音、廃棄物などで環境に影響を与える。ただしそれは事業所だけではなく住民も同じ。つまりお互いさまだ。お互いさまという関係を築くためには、まず信頼関係を構築し、好感度を上げる必要がある。

 鉄道事業の場合は、近隣住民に好感される事業施設は駅だけだ。住宅も商業施設も駅に近いほうがいい。しかし、線路は嫌悪施設である。線路のそばの人々には騒音や振動で迷惑を掛けている。踏切で足止めさせてしまう。ほとんどの沿線住民は、何らかの我慢をしているだろう。そこで、日ごろの感謝の意味を込めて、「お祭りをやりますよ、事業所に遊びに来ませんか」という趣旨でイベントを開催するわけだ。

 「お子さまも楽しめるイベントを用意しますよ。その横には展示物もありますから、私たちの事業をご理解ください、今後ともよろしくお願い申し上げます」

 これが鉄道事業所公開イベントの真意。企業イメージアップ戦略の1つだ。地方鉄道にとっては、鉄道に関心を持っていただき、なるべく鉄道を利用してくださいね、とPRする機会でもある。

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