コラム
どう扱うか? 退職者が集めた「名刺」:仕事上の名刺は誰のもの?(4/5 ページ)
社員が在職中に受け取った「名刺」について退職時に返却を求める会社は多いが、現実には、その処理方法に悩むもの。個人情報の扱い方も含め、名刺管理の在り方をあらためて考えてみた。
名刺を処分する場合
退職者から返却された名刺を会社が処分する場合も、社員自身が処分する場合も、ただゴミ箱に捨てればよいというものではありません。個人情報を無造作に扱えば、情報管理の質が問われます。
情報漏えいのリスクを考えれば、大量に処分する場合は専門の処理業者に委託したほうが安心です(必ず廃棄証明書をもらうこと)。社内で処理するなら、必ずシュレッダーにかけましょう。
人によっては、名刺を束ねてステープラー(ホチキス)で止めてあり、そのままシュレッダーにかけられないケースもあります。また、退職者個人の名刺フォルダーの束を丸ごとそのまま返却してくるケースもあるかもしれません。
そうした場合は面倒ですが、きちんと針を外し、またフォルダーから名刺を取り出してシュレッダーで処分することになります。
名刺に関連する各種データの処理も忘れてはいけません。例えば、PCで名簿管理をしたり、クラウド型の管理サービスを活用している場合など、会社規定に応じて適正に処理するようにします。年1回など定期的に顧客情報を削除する会社もあれば、情報を更新する際に、そのつど対応する会社もあるようです。
退職者の顧客先などを後任者に引き継ぐ場合も、担当者同士で勝手に名刺を受け渡すのではなく、いったん上司が名刺の返却を受けるかたちで預かり、必要に応じて後任者に渡すといった手続きを踏むほうがよいでしょう。
関連記事
- 2015年上半期「希望・早期退職者募集」状況」
2015年上半期に希望・早期退職者の募集実施を公表した上場企業の数は? 東京商工リサーチが調べたところ……。 - 平成生まれの退職理由ランキング
転職サイトなどを運営しているヴォーカーズは4月14日、「平成生まれの退職理由ランキング」を発表した。 - 「社員の副業」が招くトラブル予防法
副業に対する企業の考え方も従来とは変わり、「一律禁止」から「緩やかに許可」するケースも増えています。しかし、行き過ぎた副業はトラブルになることも……。企業はどう対処すればよいのか、事例に学びます。 - 上司の言動から部下は学ぶ――信頼関係を築く「あいさつ」の基本
「私がきちんとあいさつしても、上司はきちんとあいさつしてくれません」―― あなたの会社では、これと同じようなことは起きていませんか? - 取引先とスポーツ観戦・観劇などをするときのコツ
接待などで取引先などを誘ってスポーツ観戦・観劇することもあるもの。「行ってよかった」と思えるよう、誘った側として知っておくべき、心得や準備などについてまとめました。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.