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理想のベビーシッターサービスって何だろう?:経沢香保子の「ベンチャー魂は消えない」(4/8 ページ)
「ベビーシッター文化を日本にも広めたい」――。やりたいことは明確に決まっているのだけど、そのイメージを具体的なサービスに落とし込むのは並大抵ではない。私たちのサービスはどのようにして生まれたのだろうか。
シッターさんが集まらない!?
「日本にもベビーシッター文化を」を掲げ、理論上は徹底的に便利なオンラインベビーシッターサービスができそうだったが、それはあくまでも登録シッターさんがいてのこと。ベビーシッターの採用はサービスの軸だ。
24時間オンラインですぐに手配できるようにするには、シッターさんとのマッチング率が高くないといけない。安心して預けるには、シッターさんのスキルと人柄が大切だ。人数だってたくさんの方がいい。
サービスローンチに向けてシッターさん集めに全力を出したが、これがまったくうまくいかない。リリース前だったので大々的に募集するわけにもいかず、SNSなどを通じて、気になる方に片っ端から声を掛けていった。無視されてしまうことも多かったが、反応してくださった方には数時間かけてサービスの説明をした。
しかし、まだ始まっていないサービスと分かると、尻込みする人は多かった。それでも粘り、何度もしつこく説明した。
「ワーキングマザーを助けたい」
「好きな時給で好きな時間に働くことで、保育者が働きやすい環境を作り、そして地位を向上させていきたい」
そんな私たちの思いに共感し、徐々に「協力します」と言ってくださる方が集まってきた。
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