理想のベビーシッターサービスって何だろう?:経沢香保子の「ベンチャー魂は消えない」(5/8 ページ)
「ベビーシッター文化を日本にも広めたい」――。やりたいことは明確に決まっているのだけど、そのイメージを具体的なサービスに落とし込むのは並大抵ではない。私たちのサービスはどのようにして生まれたのだろうか。
いよいよリリース
そうこうしているうちに、2014年12月の試験版限定リリースを終え、あっという間に、2月16日の本番リリースを迎えた。
「起業家 経沢香保子の新会社カラーズ、時給1000円〜即日予約可能なソーシャルシッティングサービス『キッズライン(KIDSLINE)』提供開始のお知らせ」(リンク)
キッズライン本番サイトがオープンになり、リリースを出すと、世間の反響は大きかった。
「CtoCで価格を下げると、日本にもベビーシッタ文化が根付くかもね」
「これは、シビれた。早々登録・申請した」
「早く法人導入してほしい」
「ソーシャルを活用した安心感の醸成は見事」
「シッターがタレントぞろいで、いざというとき時のために登録した」
ネットのユーザーの方々にとって、私たちのこだわりは、AirbndbやUberなどがブームになっていたこともあって、比較的理解されやすいタイミングだったのかもしれない。しんどかったシステム構築も、シッター採用も、オープン後の反応がポジティブだったので、スタッフ一度ほっと胸を撫で下ろした。
サイトがオープンになれば、利用者もイメージがつきやすい。
何よりも、シッターさんも働くイメージを持ちやすいはずだ。シッターさんを採用も少しずつ弾みがついてくるはずだと、私たちは、いろいろな工夫を始めた。
目標は「日本にベビーシッター文化を」だ。
だから、私たちは、利用する側を集めるマーケティングよりも、まず、働く側へのアプローチを大事にした。多くの人が参加してこその文化だけれども、そのベースとなるのは、受け入れの基盤だ。だからこそ、何よりも、保育者の皆さんに働きやすさを提供したいと、次々と策を打った。
関連記事
- 再び自宅で起業、2回目の挑戦だからこそのこだわりとは?
2度目の起業を決めた私は、同じ思いを共有できる創業メンバーの募集を始めた。そこで思ってもみなかったことが次々と起きたのだ。 - 自ら上場させた会社を辞め、2度目の起業を決意するまで
26歳で初めて創業した会社のビジネスが軌道に乗り、30歳で結婚し、3人の子どもの出産、そして上場。公私ともに順風満帆だった私を、ある日突然、悲劇が襲いました。「何とかするしかない!」。そう心に誓って、困難に立ち向かっていったわけですが……。 - 誰が、次のイーロン・マスクになれるのか
世の中には、先天的にきわめて高い能力を持っている天才児がいる。そんな子どもが、物理学と経営学を学び、1週間100時間のハードワークをこなし、「人類を救う」強い意志を持っていたら、どうなるか。イーロン・マスクになる。 - あなたの会社は? トヨタが踏み切る「配偶者手当の廃止・子ども手当4倍」
トヨタ自動車が配偶者手当を廃止し、子ども手当を4倍に引き上げることで労組と大筋合意したという。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.