連載
理想のベビーシッターサービスって何だろう?:経沢香保子の「ベンチャー魂は消えない」(8/8 ページ)
「ベビーシッター文化を日本にも広めたい」――。やりたいことは明確に決まっているのだけど、そのイメージを具体的なサービスに落とし込むのは並大抵ではない。私たちのサービスはどのようにして生まれたのだろうか。
ローンチしてからの日々
起業を思い立ってから、あるべき姿を徹底的にイメージしながら、約半年かけてサービスをリリースした。
リリースしてからも、毎日のようにさまざまな角度からのお問い合わせを受け、それをすべて吸収してより良いサービスにしたい。同時に、システム化してより便利に進化させたいと、開発メンバー6人が、機能追加や機能改善をコツコツ行っている。
利用者の声を反映することは、文化を創るには大切なのだと意識している。
しかし、どんなにサービスを工夫しても、「ベビーシッター」を各家庭が利用しやすくするには、男性の理解や協力が何よりも必要なのではないか。キーマンとなる存在の経営者が「我が社にも導入したい」と思っていただいたとき、法人利用が進んだら、皆堂々とベビーシッターが使えるし、より安く利用できるのではないか。
「キッズラインを、もっと正しく知ってもらう機会はないか」
「法人導入で、ユーザーがより安い値段で利用できるようになればいいのに。
そうすれば、企業側の女性活用も加速するだろうに」
そう思い続けていた2015年6月のある日、キッズラインの認知度を劇的に高める出来事があった。
ITベンチャー企業の登竜門、「IVS launch Pad2015」での優勝だった。
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