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セブン-イレブンの鈴木会長が自らドーナツを試食するホントの理由:すごい差別化戦略(3/4 ページ)
コーヒーにドーナツ、金の食パンをはじめとするセブンゴールドシリーズなど、次々とヒットを繰り出すコンビニの“王者”セブン-イレブン。なぜセブンは、競合他社とは異なる新しい取り組みを先駆けて実行できるのでしょうか?
リーダー企業なのに、新たな取り組みに積極的なセブン
こうしたセオリーに従えば、コンビニのリーダー企業であるセブンもローソンやファミリーマートの後を追うことになるはずですが、今回取り上げたドーナツに限らず、新たな取り組みへの積極的な挑戦、そして成功が目立っています。
例えば、セブン自らが企画するプライベートブランド(PB)にもかかわらず、高価格で高機能を訴求する『セブンゴールド』では『金の食パン』が大ヒットしています。
『金の食パン』は、2013年の発売当時、1斤6枚入りで250円、ハーフ厚切り2枚入りで125円と、他のPB商品と比較して実に約2倍、一般のナショナルブランド(NB)商品よりも高価格でしたが、発売から5カ月足らずで累計販売数量が1500万食に達するという大フィーバーを巻き起こしました。
この『金の食パン』の開発に際して、セブンは製パンメーカーはもちろん、製粉メーカーをも巻き込んで長期にわたる調査・検討を行っています。
ここが論点!
なぜセブンは、こうした競合他社とは異なる新しい取り組みを、他社に先駆けて実行できるのでしょうか?
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