2015年7月27日以前の記事
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告白方法もアドバイス 成婚率5割を超える婚活サービスが急成長しているわけポーター賞企業に学ぶ、ライバルに差をつける競争戦略(4/6 ページ)

2000年に日本初のインターネット結婚情報サービスを開始したのを皮切りに、現在では包括的な婚活支援サービスを提供しているIBJ。会員の成婚率は5割超えという、業界でも高い数字を誇っている。そんな同社の取り組みを石坂社長に聞いた。

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契約関係ではなく信頼関係

大薗: そのためのカウンセラーはどのように育成しているのでしょうか?

石坂: 最初に口酸っぱく言っているのは、カウンセラーの仕事はお支払いいただいた金額に対してサービスを提供するという、単なる契約関係であっては駄目だということです。そうではなく信頼関係を持たなくてはならないということです。

 そこでカウンセラーには、会員のパートナーとして短時間で信頼関係を構築するための技術を身に付けてもらうようにしています。既にノウハウはあるのですが、これは座学で勉強するだけでは駄目で、実践に加えて、定期的なロールプレイを行うことで、カウンセラーのスキルを習得させています。

IBJが提供する婚活サービス(出典:同社Webサイト)
IBJが提供する婚活サービス(出典:同社Webサイト)

 ただ難しいのは、会員には解決できる悩みと、そうでない悩みがあるのです。解決できないものだからとむげにしてはいけませんが、そこに時間を費やしてもお互いに良いことはありません。カウンセラーには人柄が良く、誰かを助けたいという意志を持って仕事する人が多いので、放っておくと解決できないことに時間を割いてしまいがちです。ゼロにはできないが、できるだけ成果が出る方に集中したサポートをするよう徹底しています。

 だからといって、対応がドライになってもいけないし、この会員はうまくいかなそうだからサポートしないとか、そういうのはあり得ません。まんべんなく高いサービスを提供しますが、僕らがサポートすることで成婚率が高まる人に対してはより力を入れていくということです。

 世の中の結婚相談所や、多くの自治体でもやろうとしている婚活支援サービスは、あくまでよろず相談であって、結婚に向けたサポートはほとんどできていないのではないでしょうか。

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