大塚製薬とアキュセラ、共同開発・共同販売契約の終了を発表 アキュセラはストップ安気配
大塚製薬と米創薬ベンチャーのアキュセラは6月14日、新薬の共同開発・共同販売契約を終了することを発表した。14日午前の株式市場ではアキュセラに売りが集中している。
大塚製薬と米創薬ベンチャーのアキュセラは6月14日、新薬「エミクススタト塩酸塩」「OPA-6566」の共同開発・共同販売契約を終了することを発表した。この発表を受け、14日午前の株式市場ではアキュセラ(東証マザーズ)の株価はストップ安(値幅制限の下限)水準となっている。
大塚製薬は、2008年にアキュセラとドライ型加齢黄斑変性の治療薬候補エミクススタト塩酸塩の共同開発・共同販売契約を締結していた。しかしアキュセラが5月26日に発表した同薬の臨床試験結果が「主要評価項目を達成することができなかった」ため、所定期間の経過をもって共同開発を終了することを決定した。
また、緑内障の治療薬候補として臨床試験が進められているOPA-6566に関しても2010年9月から契約を締結していたが、同様に契約を終了することをアキュセラに通知している。
アキュセラは大塚製薬からの通知を受け、「招集通知を含めた書類の修正等が必要となった」として、8月2日に予定していた定期株主総会の開催延期を発表。同会で申請する予定だった三角合併による日本法人の持株会社化の日程も調整することとなった。
アキュセラは5月25日以降、6日連続のストップ安を記録。その後は株価が激しく変動し、6月10日にはストップ高にもなっていた。今回の発表により、14日午前の株式市場は前日終値1653円からの売気配でスタート。買い9万株に対して売りが227万株と集中し、取引は成立していない。
関連記事
- 6日連続ストップ安のアキュセラ、ついに寄り付く 1100円スタート
米創薬ベンチャーのアキュセラが、6日連続ストップ安から1100円で寄り付いた。 - 創薬ベンチャーのアキュセラ、5日連続ストップ安 1日で41%下落
5月31日午後の株式市場で、米創薬ベンチャー企業のアキュセラが5日連続ストップ安となった。開発中の治療薬「エミクススタト」の臨床結果の公表前後から株価が下落し続けている。 - SBI、「アキュセラ」めぐる騒動にコメント 「試験結果は公表時に知った」「株式は売却していない」
SBIホールディングスが、出資するベンチャー「アキュセラ」の臨床試験の結果開示について「結果は26日の発表時に初めて知った」「開示の前後にアキュセラ株式の売却を一切行っていない」と発表した。 - 創薬ベンチャー企業のアキュセラ、治療薬候補「効果なし」で株価急落
創薬ベンチャー企業「アキュセラ」が加齢黄斑変性の治療薬を開発していたが、臨床試験の結果「効果なし」と公開。売りが集中している。 - 1億2000万人の目を救う? まだ誰もつくっていない新薬の話を聞いてきた
眼科医として一流の腕を持ちながら、米国で製薬ベンチャーを立ち上げた男がいる。現在、まだ誰もつくり出せていない治療薬を開発中だが、新薬はどのようにしてできるのか。アキュセラ社の創業者・窪田良さんに話を聞いた。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.