ドル円相場、104円台の円高水準に 14年9月ぶり
6月16日、日銀金融政策決定会合の結果を受け、ドル円相場が104円台の円高となった。日経平均先物と日経平均は大幅に下落した。
6月16日、日銀金融政策決定会合の結果を受け、ドル円相場が104円台の円高となった。消費増税への警戒感があった2014年9月以来の為替水準。日経平均先物(以下、先物)も前日終値から440円下落の1万5460円となった。16日午後の株式市場は売り優勢になることが予想され、日経平均も下がるだろうと見られている。
日銀金融政策決定会合の結果が「金融政策は現状維持」と11時45分に市場に伝わり、予想通りの発表ではあったものの、為替市場と先物が大きく変動した。前日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で米国の利上げペースが緩やかになる可能性が示されたこともあり、日米の金利差が広がらない見通しが立った。
フィスコの先物オプションアナリスト田代昌之さんは、今回の円急騰と先物下落について「日銀の発表や、来週23日に英国がEU離脱の可能性を受けて、リスク回避のためにドルや株式を買う動きよりも売る動きが強くなり、円高と先物下落が加速した」と分析。
午後の株式市場についても、「先物は日経平均よりも30円安い状態なので、11時35分時点では1万5744円だった日経平均も、1万5600円程度まで下がるのではないか」と予想した。日経平均は12時31分には1万5576円の安値を付けている。
“サプライズ緩和”期待はあったのだろうか。田代さんは「8割が『現状維持』を予想していた。それなのにこれだけ下がるということは、日本株の弱さを感じる。ただ、緩和の可能性を抱いていた2割がポジションを整理したことも、今回の変動に多少は影響しているかもしれない」と語る。
今回の円高水準は14年9月以来。14年9月は、“黒田バズーカ”“ハロウィン緩和”とも呼ばれた10月末の2回目の規制緩和の直前で、かつ消費増税への警戒感により円高が加速したという背景がある。
関連記事
- 東証マザーズ指数、2カ月ぶりに1000を割る 前日比-10.33%
6月14日の株式市場で東証マザーズ株価指数が急落し、2カ月ぶりに1000ポイント台を割った。終値は999.91。 - 日経平均、一時900円超安 2月以来の安値に
中国経済の減速への懸念から、8月24日の日経平均株価は下げ幅が一時900円を超えた。 - 1日でストップ高からストップ安へ 東証マザーズで珍事
午前にストップ高、午後にストップ安という珍事があるマザーズのある銘柄で起き、話題になっている。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.