鶴松の死を嘆く豊臣秀吉だが、実は3人目の子どもだった!?:「真田丸」を100倍楽しむ小話(1/2 ページ)
豊臣秀吉と茶々(淀殿)の間に生まれた鶴松。この鶴松が秀吉の最初の子で、それまで秀吉は子宝に恵まれなかったと言われていますが、実は30代のころに子どもを2人もうけたという説もあるのです。
「真田丸」を100倍楽しむ小話
この連載では、歴ドル&信州上田観光大使を務める小日向えりさんとともに、NHKの大河ドラマ「真田丸」に登場する人物、あるいは名シーンなどを取り上げて、よりドラマを楽しめるような情報や小ネタをお伝えしていきます。連載バックナンバーはこちら。
編集部F: 先週(7月3日)放送の『真田丸』は、いろいろと話題沸騰な内容でしたが、先々週の放送を観て、小日向さんは思わず涙してしまったとか。
小日向: はい、そうなんです……。豊臣秀吉の子どもの鶴松が幼くして亡くなるシーンは、辛くてぐっときました。私も実の姉に子どもがいるので、それを想像して哀しくなり、思わず茶々と一緒に号泣してしまいました。
ところで、秀吉はなかなか子どもができず、真田丸の中でも鶴松が最初の子どもだと描かれていますが、実は3人目ではないかという説もあるのをご存じですか?
編集部F: え、それは初耳です。
小日向: 諸説あるのですが、秀吉が長浜城(近江)を治めていた30代のころ、側室の南殿との間に男女2人の子をもうけたと言われています。男子の幼名は石松丸で、後に秀勝と名乗りました。
以前、大河ドラマ『江 〜姫たちの戦国〜』(2011年放送)の取材の仕事で、浅井長政の菩提寺である徳勝寺(滋賀県長浜市)に訪れたとき、秀勝のご位牌を見ました。実在したかどうかは微妙と言われていますが、それ以来、私は秀勝の存在を信じています。
編集部F: 秀勝というと……。
小日向: そうですよね。秀吉の子どもに秀勝という名は3人います。一人はこの石松丸秀勝、もう一人は織田信長の四男で、秀吉が養子に迎えた羽柴秀勝(於次丸秀勝)。そして最後は豊臣秀次の弟で、こちらも後に秀吉が養子にした豊臣秀勝(小吉秀勝)です。
小吉秀勝は浅井三姉妹の末っ子、お江と結婚しますが、朝鮮出兵して戦地で病死しました。
編集部F: うーん、同じ名前で混乱します(笑)。
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