星野リゾートの青森エリアが挑む「冬」との戦い(1/5 ページ)
いよいよ東京のど真ん中に「星のや」をオープンする星野リゾート。これまでさまざまなホテルや旅館を再生してきた同社は、現在国内外で35施設を運営する。今回はそのうち3施設を展開する青森県での取り組みを追った。
東京・大手町、オフィス街のど真ん中に日本旅館――。
ホテル・旅館運営の星野リゾートが7月20日に高級日本旅館「星のや東京」を開業する。18階建ての旅館で、客室は84室。近隣には「アマン東京」や「パレスホテル東京」、「シャングリ・ラホテル東京」など高級ホテルがひしめき合う中、星のや東京の料金も1泊2日で約7万円からとそん色ないが、既に次々と予約は埋まっているという。
星野リゾートの事業は主に経営難に陥ったホテルなどを再生し、その運営に当たること。現在の運営施設数は国内外35拠点、取り扱い高は441億円に達する。2017年春には北海道の「旭川グランドホテル」の運営を開始、同社初となるビジネスホテルの再生に乗り出す。さらに地元行政と提携して、2019年をめどに山口県長門市にある長門湯本温泉の再生を目指すなど、その事業領域の幅は広がりつつある。
そんな星野リゾートが力を入れているエリアの1つが青森だ。「青森屋」(三沢市)、「奥入瀬渓流ホテル」(十和田市)、そして「界 津軽」(南津軽郡)という3つの宿泊施設を展開する。
青森屋は2005年、奥入瀬渓流ホテルは2005年、界 津軽は2011年から星野リゾートが運営する。それぞれが経営悪化に追い込まれた段階での運営スタートだったが、今やこの3施設の売上高は右肩上がりと順調だ。例えば、奥入瀬渓流ホテルの2015年の売上高は17億円、年間利用者は7万人となっている。青森屋も過去5年間で売上高を4割伸ばした。
ビジネス成長に向けて一体どのような取り組みがあるのだろうか。
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