高野連ってどんな組織なの?(冬とか何してるの?):新連載・新人記者(応援団長)が行く(2/3 ページ)
平成生まれの新人記者2人による連載。第1回は、高校野球を運営する組織、高校野球連盟(高野連)について。どんな人が働いていて、どんな仕事をしているのか。あれこれ聞いてきました。
高野連(支部)は全員ボランティアだった
鈴木: なるほど。高校野球の監督や部長を引退した人が教員と兼業しながら(あるいは教員を退職して)高野連で働いていたのですね。大会期間中はとても忙しいと思いますが、やはり高野連スタッフとしての給料ももらっていますよね?
武井: いえいえ。みんなボランティアで参加していますから1円ももらっていませんよ。
鈴木: 武井さんのように全体の指揮をとっている人や、理事長などの偉い人たちも無償ボランティアなんですか?
武井: そうですよ。厳密には会計処理などを手伝ってくれる事務員(3人)には時給が発生しています。残りのスタッフは交通費以外の手当ては一切もらっていないんですよ。ちなみに、審判の手配は「審判部」という独立した組織にお願いしているのですが、そこも全員ボランティアで、審判講習を受けた会社員や大学生が手伝ってくれています。
鈴木: そうだったんですか。偉い人たちは給料をもらっているものだと思っていました……。完全なるボランティアだったんですね。ちなみに、お客さんが予想以上にたくさん入って利益が出たら、それはどうするんですか?
武井: 非営利団体ですから、利益が出たら加盟校にボールや用具を支給するなどして還元しています。支部によって使い方は異なりますが、うちは公式戦で使用する背番号を支給したりしています。ちなみに、甲子園への旅費支援などは日本高野連が部員1人当たりに3000円×滞在日数を支給しています。足りない分は学校側の負担になります。
鈴木: 甲子園大会を管轄する日本高野連の場合は、観客動員数から考えても潤沢な資金がありそうですが、地方大会の場合、一般客がたくさん入るのは準決勝くらいからですし、予算が厳しそうですね。支部はどうやって運営資金を集めているのですか?
武井: 高野連(支部)の収入源は入場料、大会参加費、加盟費(加盟するときに発生)のみですが、収入源の約8割は入場料が占めています。大会参加費などは微々たるものなので……。確かに、加盟校に配るパンフレットなども作成したりするので、そんなに資金的余裕はありませんよ。特に昔は苦労しましたね。徐々にお客さんも増えてきたので良かったのですが。
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