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「SMAP」解散による経済損失はどのくらい?新人記者(応援団長)が行く(2/2 ページ)

先月に解散を発表した国民的アイドルグループ「SMAP」――。解散による経済損失はどのくらい? 「AKB48」が解散するよりもインパクトが大きい? 関西大学の宮本勝浩名誉教授(経済学者)に聞いた。

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AKB48が解散するよりもインパクトが大きい

鈴木: 636億円ですか……。しかし、どうやって直接効果や、波及効果の数字を算出したのですか?

宮本: 重要なのは、直接効果のデータです。ここが分かれば、あとの一次波及効果、二次波及効果は過去の統計から算出できます。コンサート収入(来場者数)がこのくらいのときは、飲食に使われるお金もこのくらい、そしてグッズに使われるお金はこのくらい――という感じで。

 ただ、直接効果を調べるのは本当に大変です。基本的に芸能事務所は数字を公表してくれないので、さまざまなルートを使って独自にデータを集める必要があります……。ちなみに、今回の直効効果のデータについては、週刊誌の『週間新潮』が調べたものを活用しております。

鈴木: なるほどー。よく分かりました。ところで、今回のSMAP解散による年間の経済損失は636億円ということですが、アイドルグループの中ではどのくらい大きい額なのでしょうか? いまいちピンとこないのですが……。

宮本: 「AKB48」の経済効果について算出したところ、564億円(2011年時点)でした。あのAKB48が解散するよりも経済損失のインパクトが大きいということです。

鈴木: しかも、メンバーがたくさんいるAKB48に対して、SMAPは5人。あらためてSMAPのスゴさが分かりますね。ちなみに過去の人気アイドルグループ「光GENJI」や「おニャン子クラブ」よりも経済効果は大きいのでしょうか。

宮本: 計算していませんのでお答えできません。ただ、SMAPは、現在活動している日本のアイドルグループの中で最も大きな経済効果を生み出しているのではないでしょうか。これだけ影響力の大きいグループが解散してしまうのはもったいないですし、個人的にもファンなので非常に残念です。今回は「解散しないで!」という思いで経済損失額を算出しました。

鈴木: そうだったんですね。宮本教授はこれまでに「阪神タイガース優勝の経済効果」「街コンの経済効果」などさまざまな経済効果を算出してきていますよね。今度はほかの経済効果についても教えてください。今日はどうもありがとうございました。



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