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ココイチが急速に“マンガ喫茶化”しているワケ長浜淳之介のトレンドアンテナ(3/3 ページ)

カレー専門店の圧倒的シェアを誇り、独走を続けるCoCo壱番屋(ココイチ)。近年、そんなココイチが急速に“マンガ喫茶化”しているのをご存じだろうか……。

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ファストフード型から喫茶型のカレー専門店に

 ココイチは10年掛けて、店舗の改装に取り組んできた。その改装が昨年5月に終了している。一番変わったのは、詰め込み型の店舗から、ゆっくりできるように隣の席との間隔を広くしたことだ。従来型よりも改装後の方が、5〜10センチ座席の間が広くなっている。また、椅子の幅、テーブルの大きさもゆったりとさせており、体格のいい人でも座りやすくなった。

 こうして、アイドルタイムでも集客できるようにファストフード型から喫茶型のカレー専門店に、シフトさせていった。ランチのような混み合う時間に、マンガを読んで長居されても困るが、顧客は待っている人を見ると自ら察して席を譲るそうだ。またピークのランチ時では基本的に長居できる暇のある人はそんなに多く来ない。

 ココイチは、豊富なトッピングで自分なりにカレーをカスタマイズできるのが、最大の魅力だ。そのシステムに加えて、「スープで食べるローストチキンと野菜のカレー」「チキンと夏野菜カレー」のような期間限定メニューによって、牛丼店よりはるかに高い890円の顧客単価を取りながら繁盛している。

 そうした独特なメニューのシステムのみならず、ここまで述べてきたマンガ喫茶化という新たな取り組みもココイチの成長を後押しているのだろう。

著者プロフィール

長浜淳之介(ながはま・じゅんのすけ)

兵庫県出身。同志社大学法学部卒業。業界紙記者、ビジネス雑誌編集者を経て、角川春樹事務所編集者より1997年にフリーとなる。ビジネス、IT、飲食、流通、歴史、街歩き、サブカルなど多彩な方面で、執筆、編集を行っている。共著に『図解ICタグビジネスのすべて』(日本能率協会マネジメントセンター)など。


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