2015年7月27日以前の記事
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“王者”セブン-イレブンが合併を必要としないワケコンビニ探偵! 調査報告書(3/4 ページ)

飽和状態となったコンビニ業界は再編の時代を迎えた。大手コンビニの合併・出店争いの話題が絶えないが、セブン-イレブンの合併に関する話はほとんど聞かない。合併しなくてもセブンが1位であり続ける理由について考えてみよう。

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帳尻合わせの出店ではセブンに勝てない

 それに対し、ファミマとローソンの大きな起伏は2月、つまり年度末である。実は、チェーンを問わず、コンビニの本部には新規店舗の場所を見つける専用の部署がある。推測ではあるが、セブンが四半期ごとに計画的な出店をしているのに対し、他のチェーンは(計画では年4回の区切りをつけているのかもしれないが)年度末に帳尻を合わせていると思われる。このグラフ1つとっても、セブンの出店能力が高いことを示していると言える。

 今では少なくなったと聞くが、筆者がコンビニ本部の社員だったころ、年度末の出店には散々痛い目を見てきた。目標の出店数をクリアするために、店舗物件もオーナー候補も慌てて決める。立地条件や近隣のコンビニ件数などよく調べもしないまま物件を決め、オーナー候補にこびを売るような感じで勧誘を行う。なんとか見つかったとしても、十分に教育が行き届いていないので、閑散期にもかかわらず大量に仕入れてしまう。もちろん売れ残ってしまう。仕方がないのでやけっぱちのセール……といった形で、すべてが後手後手に回っていた。

 “即席オーナー”の中には、コンビニをやる覚悟ができていないままの者もいる。コンビニに限ったことではないが、フランチャイズのオーナーになると、いいときもあればつらいときもある。「月に売り上げは1500万円ほどあって、自分の手取りは○○万円くらいだから、サラリーマン時代よりも多い!」と夢物語のようなことを想像している人が多いので、そうした人に「売り上げはものすごく悪いかもしれませんよ。そんなときはどうしますか?」などとネガティブな話ばかりすると、ケンカに発展するケースもある。

 こちらは別に意地悪でネガティブな話をしているわけではない。店をオープンする前には考えなければいけないことなのだ。最悪なケースを。実際、ある人は店をオープンしたものの、その地域で最低の売り上げでスタートしてしまった。後日、そのオーナーは「あのときの話はこのことを言っていたんだね」と筆者に漏らしていた。

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