コラム
『こち亀』の舞台になった「亀有駅」は、どんな特徴があるのか:新連載・○○駅の拠点力(亀有編)(4/4 ページ)
1976年から連載を開始し、9月に連載を終えた『こちら葛飾区亀有公園前派出所』(週刊少年ジャンプで連載)。ところで、その舞台となった亀有という駅、そして街は、どんなところなのか。現地に足を運んでみた。
亀有には地方がある
亀有から去る際、新小岩へ向かうバスに乗った。バスは環状7号線を南へ向かう。環状7号線から見る風景は、殺風景な、クルマ社会の風景であり、高度経済成長からバブルの時代の建物であったと思われるものも多く見られる。
そう、ここには「地方」があるのだ。
都会で働く人が暮らす地域としての亀有、地元で働いて生活する人が暮らす地域としての亀有、2つの側面をこの街は持っている。その2つの顔が、駅前のイトーヨーカドーと、駅から少し歩いた「アリオ亀有」にあらわれている。
鉄道利用者のカルチャーと、クルマ社会の住人のカルチャー。この2つが、亀有という街にはある。
著者プロフィール:小林拓矢(こばやし・たくや)
1979年山梨県甲府市生まれ。早稲田大学卒。フリーライター。大学時代は鉄道研究会に在籍。鉄道・時事その他について執筆。単著『早大を出た僕が入った3つの企業は、すべてブラックでした』(講談社)、共著に首都圏鉄道路線研究会『沿線格差 首都圏鉄道路線の知られざる通信簿』(SB新書)、ニッポン鉄道旅行研究会『週末鉄道旅行』(宝島社新書)。
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