ニュース
ミスド、「ポン・デ・リング」など100円に値下げ 「原点回帰」で客を呼び戻す(2/2 ページ)
ミスタードーナツは定番商品を値下げするほか、新業態の出店、既存店の改装、健康志向商品の開発などを行うと発表した。
「いいことあるぞ Mister Donut」復活
ドーナツ事業の新しい成長戦略として、既存店モデルでは出店が難しかった駅構内や駅ビル、商業施設など人通りの多い場所を低投資で開拓し、来年度中に2店舗、5年後に200店舗の出店を目指すとしている。
新業態の出店と同時に、既存店の約8割に当たる約1000店も5年をめどに改装する。店内をオープンキッチンに変えて手作りの工程を全て見えるようにするほか、席数を増やしスペースも広くする。
ブランドスローガン(ロゴ)として、「いいことあるぞ Mister Donut」を復活する。かつてCMなどでひんぱんに使ってきたスローガンに、「味だけでなく『楽しさ』や『心地よさ』を提供し、よりリラックス、リフレッシュできる空間にするという思いを込めた」という。
近年のミスタードーナツの売上高は、13年が1111億円、14年が1030億円、15年が1020億円、16年が915億円と減少傾向。コンビニ各社がドーナツ販売に力を入れるなど、事業環境も厳しい。ダスキンの宮島賢一専務(ミスタードーナツ事業、フード事業担当)は「多様化するニーズ、変化したニーズに対応できていなかった」と原因を説明する。
「『おいしいドーナツをたくさんの人に食べてもらう』という思い、原点から離れて、いつの間にか利益を上げることに執着していた。原点に立ち返り、ユーザー視点での多様なニーズに応えられるように改革を進めていきたい」(宮島賢一専務)
関連記事
- くら寿司、サイドメニューに「牛丼」 「専門店にも負けない」
くらコーポレーションはサイドメニューの新商品「牛丼を超えた『牛丼』」を4日から販売する。「牛丼専門店にも負けない牛丼」を目指したという。 - 「古い」「ださい」脱却できるか「かっぱ寿司」 創作メニューに注力「これからは話のネタも作っていく」
カッパ・クリエイトは回転すしチェーン「かっぱ寿司」のリブランディング戦略について発表。「おいしいネタ、はなしのネタ」を新コンセプトに創作メニューに力を入れる。 - くら寿司 お米で作った炭酸飲料「シャリコーラ」を発売 その味は……
くらコーポレーションは回転寿司チェーン「無添くら寿司」で、お米の素材を使った炭酸飲料「シャリコーラ」を発売する。 - なぜいま松屋フーズは“とんかつ”に力を入れるのか
松屋フーズの低価格とんかつ業態「松のや」の出店が加速している――。牛めし業態「松屋」に続く第2の柱として、同社はいま“とんかつ”に力をいれているようだ。その理由とは? - なぜコンビニは、「ミスドの客」をたくさん奪うことができないのか
コンビニドーナツ全体の雲行きが怪しくなってきた。発売時には「専門店のミスタードーナツを食ってやる!」という勢いだったが、今はそれが感じられない。今回は、ミスドの視点からコンビニドーナツについて考察してみよう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.