トヨタ自動車は2月14日、ハイブリッド車(HV)のグローバル販売台数が累計1000万台に達したと発表した。1997年12月に世界初の量産HV「プリウス」を発売。約19年の間に、HV33車種とプラグインハイブリッド車(PHV)1車種を90以上の国と地域で販売してきた。
HVの累計販売台数は、1月末時点で1004万9000台。初代プリウス発売から10年目の2007年5月に100万台を突破。13年3月には500万台に達し、16年4月に900万台を超えていた。
地域別の累計販売台数は、日本が485万台、海外が520万台。海外の主要地域では、北米が319万台、欧州が133万台だった。
車種別では、プリウスが398万台、「アクア」が138万台、「プリウスα」が67万台、「カムリHV」が61万台。高級車ブランド「レクサス」ではスポーツタイプ多目的車(SUV)「RX」が36万台。「プリウスPHV」は8万台を販売している。
トヨタによると、17年1月末までに販売したHVのCO2排出抑制効果は約7700万トン、ガソリン消費抑制量は約2900万キロリットルに上るという(同等クラスのガソリンエンジン車との比較)。
代表的なエコカーとしてHVを普及させたトヨタは14年12月、水素を燃料とする燃料電池車(FCV)「MIRAI」を発売。電気自動車(EV)の量産体制構築にも着手している。
初代プリウスの開発責任者だった内山田竹志会長は「初代プリウスの発売当時、ハイブリッドという言葉は世間に全くなじみもなく、乗っている人は『オタク』だとも言われた。そのような未知のクルマに期待を寄せ、お乗りいただいた多くのお客さまに支えられて、HVは1000万台という節目を迎え、今では『普通のクルマ』になるまで普及した。ここまで育ててくださった全てのお客さまに心から感謝を申し上げるとともに、これからも地球環境問題の解決に貢献できるよう挑戦を続けていきたい」とコメントを出した。
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