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“肥満社員率”も目標設定 ロート製薬の「健康経営」:「有給消化8割」など指標に
ロート製薬が、2020年に向けて健康経営の目標値を設定する取り組みを発表。さまざまな指標を目標として盛り込み、健康経営の取り組み成果を多角的な視点で評価していく。
ロート製薬は4月3日、2020年に向けての健康経営の目標値を設定する取り組みを発表した。生活習慣病指標、低体重や貧血など女性特有の項目に関する指標、残業時間や有給取得率などライフワークバランスに関する指標などを目標として盛り込み、健康経営の取り組み成果を多角的な視点で評価していくという。
20年までに「肥満社員率は男性17.5%、女性11.0%」「朝食摂取率(週5日以上)90.0%」「時間外労働は月に8.3時間」「有給取得率80.0%」などの指標を設定。各項目の進捗状況を毎年4月に報告する予定だ。
各指標を達成するために、具体的な対策も講じていく。6割を占める女性社員に向けた低体重と貧血への対策として、オリジナル朝食を提供する朝活の推進や、測定機器による貧血度チェックの測定イベントを行う。また、隠れ糖尿病と“血糖値スパイク”(食後急激に血糖値が上昇し、やがて正常値に戻る)対策としては、希望社員を対象に血糖値を継続的に測定する取り組みを行っていく。
加えて、4月から「プラスワン休暇」制度を実施。有給休暇を4日連続で取得した場合、続けて1日の特別休暇(プラスワン休暇)を会社が付与し、計5営業日の連続休暇を取得できる。土日と合わせると、9連休の連続休暇が取得可能となる。
同社は「まず社員自身が健康であってこそ世の中へ良い商品やサービスが提供できる」という考えを掲げ、健康経営や働き方改革に積極的に取り組んでいる。
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