連載
マスクとベゾス、二大巨頭が挑む宇宙アクセス革命:宇宙ビジネスの新潮流(4/4 ページ)
SpaceX率いるイーロン・マスク氏と、AmazonのCEOでBlue Origin率いるジェフ・ベゾス氏。世界的なカリスマ経営者であるこの2人の巨人が今、宇宙ビジネスに新たな革命を起こそうとしているのだ。
真に偉大なる産業を目指して
商業打ち上げに関しては、欧ArianspaceとSpaceXが既に熾烈な争いを繰り広げているが、この市場に近い将来的にNew Glennも加わることが見えてきた。マスク氏とベゾス氏が直接対決する日も近いかもしれない。
しかし以前SpaceXとの競争に関する質問を受けたベゾス氏は、「偉大な産業というのは、1社、2社の企業を生むのではなく、数百ないし数千もの勝者を生むものだ」と語っている。マスク氏とベゾス氏、二大巨頭が進める宇宙アクセス革命の行方から目が離せない。
著者プロフィール
石田 真康(MASAYASU ISHIDA)
A.T. カーニー株式会社 プリンシパル
ハイテク業界、自動車業界、宇宙業界などを中心に、10年超のコンサルティング経験。東京大学工学部卒。内閣府 宇宙民生利用部会および宇宙産業振興小委員会 委員。民間宇宙ビジネスカンファレンスを主催する一般社団法人SPACETIDE代表理事。日本発の民間月面無人探査を目指すチーム「HAKUTO(ハクト)」のプロボノメンバー。主要メディアへの執筆のほか、講演・セミナー多数。
関連記事
- 「数百万人が宇宙で暮らす世に」――Amazon・ベゾスCEOがコロラドで語った未来とは?
先ごろ開催された全米最大規模の宇宙カンファレンス「Space Symposium」にて、米Amazonのジェフ・ベゾスCEOが宇宙ビジネスに関する将来ビジョンを語った。実に壮大だがリアリティある内容だったのだ。 - 創業から12年、ヴァージンが目指す宇宙旅行はいつ実現するのか?
宇宙旅行サービスの実現に取り組む米Virgin Galacticは、2年前に大事故を起こした影響で将来計画が頓挫。それでも再び立ち上がり前進を始めたのだ。 - 日本の宇宙ビジネス 16年はどこまで進んだ?
世界レベルで宇宙ビジネスが盛り上がる中、2016年は日本も大きく前進した年だった。どのようなことがあったのか、この1年を振り返ってみたい。 - 「SPACETIDE」で語られた宇宙ビジネスの今
2015年に続き2回目となる宇宙ビジネスカンファレンス「SPACETIDE 2017」が開催した。イベント当日は数百人の起業家、投資家、大手企業、異業種企業、政府関係者などが駆け付け、総勢20人を超えるパネリストが登壇した。その熱気をレポートする。 - 2017年の宇宙ビジネス、ここを要チェック!
米SpaceXの打ち上げサービス再開など、年明けから宇宙関連のビッグニュースが続いている。今回はますます勢いが増す宇宙ビジネス業界の2017年を展望したい。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.