殻を捨てた「ザク」が、20万個以上売れている秘密:水曜インタビュー劇場(ガシャポン公演)(5/6 ページ)
バンダイが発売しているガシャポン「ザク」が売れている。機動戦士ガンダムシリーズに登場するザクの頭部を再現したものだが、最大の特徴はサイズ。カプセルよりも大きいこのアイテムはどのように開発したのか。担当者に聞いた。
「新しい」と感じてもらうために
土肥: 世の中には商品があふれていますよね。そうした中で、消費者に「新しい」と感じてもらえることって、かなり難しいのではないでしょうか。
松原: 難しいですね。頭の中で「これは新しい。斬新だ」と思っていても、ちょっと調べてみると、すでにどこかで使われていることが多い。でも、そこであきらめてしまうと、そこで終わってしまう。あるアイデアが浮かべば、それに合うようなアイデアを掛け合わせてみる。これがダメだったらこれで、1つがダメだったら2つで……といった具合に組み合わせることで、これまでになかった形になることがあるんです。
新しいことをどうやれば生み出すことができるのか。お客さんをどうすれば驚かせることができるのか。そのためには、頻繁に「これとこれを組み合わせれば新しいモノが生まれるかもしれない」といったことを考えなければいけません。
土肥: 脳みそに汗をかいて、手足を動かして、ようやく商品が完成するわけですが、できてから「それはダメだよ〜」と言われることはないですか。松原さんの場合、人気キャラクターを扱っているケースが多いですよね。ということは、版権を所有している会社から「このキャラをこんな風に変えてもらっちゃあ困るよ。ダメね」と言われたりしませんか?
松原: 実は……あるんです。
土肥: キャラクターには世界観のようなものがあるので、その枠を超えたモノをつくってしまうと、「NG」になりそうです。
松原: いきなり完成品を持っていって、「さあ、どうですか?」と言っても、NGになる可能性が高い。そうならないように、事前にこちらの意図をきちんとお伝えして、先方の声もきちんとお聞きして、開発を進めるようにしています。
土肥: ザクの場合、どうでしたか?
松原: 問題ありませんでした。これまでガンダムシリーズは何度もつくってきましたので、どこを超えるとダメ、どこまでだったら大丈夫といったことは理解していますので、その線を超えることはしません。
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