「新小岩」と「清澄白河」の街に、西側住民が嫉妬する日:東京の東側を比較(3/4 ページ)
東京の姿が、大きく転換しようとしている。都心回帰現象と連動して、東側が注目されているのだ。とはいっても、もちろん、新宿や渋谷、中目黒といった存在にまで成長していないが、この勢いが続けば、ひょっとしたらひょっとするかもしれない。
江東区のLRT計画
新金線は現在も貨物列車が1日に3本程度運行されているが、葛飾区はその貨物専用線を活用するべく、貨物列車が運行されていない合間の時間にLRT(新型路面電車)を走らせることで南北移動の不便を解消しようとしている。隣の江東区でも貨物専用線の越中島支線をLRTに転換して区内交通の充実を図ろうと計画していた過去があるが、江東区のLRT計画は目立った進展は見られない。
江東区が越中島支線のLRT転換にそれほど熱心ではない理由は、それよりも東京メトロの豊洲駅から分岐して東陽町駅ー住吉駅ー押上駅ー亀有駅のルートで検討されている地下鉄8号線を優先しているからだ。
再開発によってタワーマンションが林立するようになった豊洲駅一帯は銀座からも近いという理由から、若年人口の急激な増加が見られる。
今般、地方都市は少子高齢化に悩まされつつあるが、その波は東京にまで押し寄せている。しかし江東区は人口減少と無縁で、1998年以降は、毎年3000人以上のペースで人口が増加している。特に、2006年と2010年に至っては、1万人以上という驚異的な増加を示している。
そうした若年人口の流入により江東区全体に活気が溢れており、江東区役所のある東陽町駅、旧来から江東区の中心として栄えてきた門前仲町駅なども人気が急上昇している。
旧来から栄える東陽町や門前仲町に対して、清澄白河駅は江東区内では都市開発が抑制的だったこともあって光が当たることが少なかった。
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