かつて「怪物」と呼ばれた松坂は、このまま「引退」するのか:赤坂8丁目発 スポーツ246(2/4 ページ)
右肩痛が原因で、ボールを投げることができない状況が続いている――。福岡ソフトバンクホークス、松坂大輔投手のことである。かつて「怪物」と呼ばれた男はこのまま引退してしまうのか、それとも現役を続行するのか。
“不良債権”と化している
ホークスとの契約は3年12億円。今季は3年目で契約最終シーズンだが、一部で球団との4年契約説もささやかれている。しかしながら、もしこのまま今季一軍未登板で終わるならば普通に考えて松坂に来季はない。
2015年の日本復帰1年目は右肩の内視鏡手術を受けた影響もあって一軍登録はなし。2016年の2年目はシーズン最終戦でやっと一軍登板を果たしたものの、東北楽天ゴールデンイーグルスを相手にリリーフで1イニングを3安打4四死球1暴投で5失点と大炎上してしまった。ここまでまったく戦力となっていない上、これだけの高年俸をもらい続けている松坂はチームにとって完全な“不良債権”と化している。
では、その“不良債権”は完済可能なのか。残念ながら、さすがに厳しいだろう。もう6月も終わりを迎えようとしている今、シーズンも残り半分の約3カ月しかない。もし奇跡的に急ピッチで松坂のコンディションが上向きになり、どんなにがんばったとしても二軍での登板を経てからの一軍復帰登板は最短でも8月以降。ここから投げる全試合で誰もが驚嘆するぐらいの完ぺきな内容を残し続けない限り、批判はそう簡単に治まらないと思う。
いや、これもあくまで超楽観的な見方でしかない。実はホークスの中でも松坂については「おそらく今年も一軍で結果を残すのは厳しいだろう」と復活を諦める見解が大勢を占めている。我慢に我慢を重ねてできる限りポジティブにとらえようとしていた球団関係者たちもいよいよ限界が近付き、いつまで経ってもパッとしない松坂を見放そうとしつつある。
実際に現場からも厳しい意見が出ている。VIP待遇で実に2年半もロクに仕事をしていない「元怪物」に内心でいら立ちを覚えている関係者、そして選手も少なくない。チーム関係者は次のように本音を漏らす。
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