子どもたちの「将来の夢」に変化の兆しがみられる――第一生命保険の調査でこんな事実が分かった。保育園・幼稚園児と小学生になりたい職業を聞いたところ、男子は「学者・博士」が15年ぶりに1位に。女子は「看護師」「医者」など医療関係職の人気が急上昇していた。
学者・博士の人気が高まった理由について、第一生命は「2014〜17年に日本人がノーベル賞を3年連続で受賞した影響。理科の実験授業が浸透し、実験を教える学習塾が各地で開業した効果もある」とみる。
学者・博士を志望する児童からは「がんを治す方法を見つけてノーベル賞を受賞したい」「子どもと一緒に遊べるロボットを作りたい」――といった意見が挙がった。
2位は「野球選手」だった。前年1位だった「サッカー選手」は3位に転落。野球がサッカーを逆転するのは8年ぶりで、同社は17年にWBC(ワールドベースボールクラシック)が開催された影響などを理由に挙げている。
女子児童の1位は「食べ物屋さん」。2位は「看護師」、3位は「保育園・幼稚園の先生」、4位は「医者」――と続いた。看護師は小学校高学年を中心に高い支持を獲得したほか、医者の人気度は過去最高位を記録した。同社は「TVドラマで医療が話題となっているため」と分析する。
一方、かつて女子から人気だった「お花屋さん」はランク外に転落。代わりに「ダンスの先生・ダンサー・バレリーナ」が9位に入った。同社は、家庭の花への出費が低下傾向にあることと、12年からダンスが中学校の必修科目となり、人気・注目が高まっていることを理由に挙げている。
調査は17年7〜9月に、全国の保育園・幼稚園児と小学生を対象に実施。1100サンプルの回答を得た。
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