カーリング女子はどうなる? このままでは行く末が心配:赤坂8丁目発 スポーツ246(3/4 ページ)
カーリング女子が脚光を浴びている。平昌五輪で銅メダルを獲得したこともあって、ちょっとしたフィーバーになっているが、心配もある。熱が冷めた際に、彼女たちの立場がどうなっているかということである。関係者がしなければいけないことは……。
「お金がないので、ない袖は振れない」と発言
日本カーリング協会の関係者が一部メディアを通じて「お金がないので、ない袖は振れない」と、やや開き直ったかのような言葉を口にした。この発言に対して、一部から「それを言っちゃあイカンだろう」と突っ込みが入れられているシーンがあった。ネット上でも話題になっていたので、「そこを何とかするのが仕事ではないのか」「たとえ本当でも、お金がないと言い切ってしまうのはいかがなものか」などと同協会の発言を厳しく断罪する声も渦巻いている。
正直、これらの指摘にはまったくの同感だ。同協会の発言には時代錯誤のお役所的な考えがまん延しており、あきれて開いた口がふさがらない。
これまでカーリングは五輪でメダルを獲得したことがなかった。当然ながら同協会の予算もスケートやスキーなど実績の高い競技を統括する国内団体と違い、どうしても結果を残していないことから運営が厳しくなる。だから綱渡りに近いような財政状況であることも分かる。
とはいえ「ない袖は振れない」と言い切ってしまっては、せっかくの偉業に身内が水を差す格好だということが発言主には理解できていないのだろうか。こんな調子では日本カーリング界の今後にも希望が持てない。
これだけの感動を与え、史上初の銅メダル獲得によって日本カーリング界に歴史の1ページを残した先駆者であり功労者たちなのだ。同協会の幹部ならば、ありとあらゆるコネクションを使って予算をかき集め、栄光の銅メダルに見合うだけの報奨金を用意すべきであろう。それがどうしても難しいならば、対価として十分な物品でもいいはず――。そう思っているのは筆者だけだろうか。
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