特集
無口な社員も熱く語る “全員参加”社内イベントのつくり方:あの職場が“楽しい”理由(4/4 ページ)
社内イベントといえば、社員のコミュニケーションを促進する狙いがあるが、それだけではない。会社や仕事について理解を深め、モチベーション向上につなげることが重要だ。社内イベントや社内報などのプロデュース会社に、成功のポイントや事例について聞いた。
「巻き込み」に対する理解度が向上
「社内イベントに対する企業の認識が変化してきた」と、ゼロインの担当者は口をそろえる。運動会やファミリーデーなどの開催は増える傾向にあるが、1年ほど前は「トレンドだからやってみた」という程度の意識の会社が多かったという。
それが今では、「『社員を巻き込むことが重要』という話をすると、とても良い反応が返ってくるようになってきました。1年ほど前と比べても、質が上がってきたように感じます」(前田さん)
増田さんも「商談の際、反応や理解度が変わってきたように感じています」と話す。「会社のビジョンや理念を全員で共有する、という価値観が重視されるようになってきました。働く人一人一人が自分の市場価値を高めることを意識する傾向が強まっています。会社で働くことに対して価値を感じてもらわないと、人が定着しない時代になってきたのです」(増田さん)
なぜこの仕事をしているのか。この会社で誰と何を実現していくのか。社員一人一人がそれを明確にしていくことが、企業の成長につながる。社内イベントは、仕事に対する認識を見直し、会社が目指す方向性を共有する絶好の機会だ。その基本を忘れなければ、「やってよかった」と心から思えるような取り組みにすることができるだろう。
関連記事
- “若手発信”のプロジェクトが職場を変えた 新卒社員の奮闘
社内コミュニケーションの活性化が課題となっている企業は多いだろう。オフィス家具メーカー、プラスの渡辺さんと村山さんは、新卒入社してすぐに社内活性化プロジェクトを担当し、社内の雰囲気を少しずつ変えている。どのように他の社員を巻き込んだのか。 - なぜ研修にチカラを入れている会社は、パッとしないのか
上司から「研修があるから受けてきてね」と言われたことがある人もいるはず。ビジネスシーンでよくある光景だが、グーグルで人材開発を担当してきたピョートルさんに言わせると、こうした会社は「イケていない可能性がある」という。なぜかというと……。 - スタバを変えたFacebookの「Workplace」 日本市場での可能性は?
ビジネス版Facebook「Workplace」。「働き方改革」が注目を浴びている日本市場ではどのように使われているのだろうか。FacebookのWorkplaceバイスプレジデントであるジュリアン・コドーニュ氏と、アジア太平洋地域担当グロースマネジャーの豊田哲太郎氏に聞いた。 - 社食がないのはなぜ? 交流の場はほかにある
あえて「社食をなくす」という選択をしたキリンホールディングス。それでも、コミュニケーションを活性化させる仕組みがある。その取り組みとは……。 - 社食なのに夜メイン? 発想を変えて理想を実現
「こんな社食があったらいいな」を実現するために、従来の社食のイメージから発想を大きく転換した企業の取り組みとは……。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.