食べログとぐるなび、明暗が分かれた業績:集客力が原因?(2/2 ページ)
国内を代表するグルメサイトであるぐるなびが業績面で苦戦している。一方、カカクコムの食べログ事業は好調だった。明暗を分けたのものは何だろうか。
食べログはなぜ好調?
ぐるなびと対照的に業績が好調だったのがカカクコムの食べログ事業だ。18年3月期の売上高に相当する売上収益は前年同期比8.3%増の201億円だった。同社は19年3月期にも10%台の成長を見込んでいる。食べログ事業の営業利益は非開示だが「増加を見込んでいる」(カカクコム広報担当者)。
食べログ事業における売り上げの柱は飲食店向けの販促サービスで、ネット予約に応じた手数料やゴールデンタイムにおける露出強化の費用といったものが該当する。1店舗当たりの四半期平均単価(ARPU)は2万5000円と対前年比で約4000円増加した。
業績が好調な理由についてカカクコムの広報担当者は「食べログの集客力と、ネット予約サービスの拡充により集客のさらなる強化が期待できる点などが評価されている」と説明する。ぐるなびの月間ユニークユーザー数(UU)は6500万人(17年12月時点)、食べログは1億4291万人(18年3月時点)だ。なお、食べログのUUはPCとスマホで重複しているが、PCが2376万人、スマホが1億1901万人なので、すべて重複したとしても、食べログがぐるなびを上回っている。
両社の明暗を分けたものは何だろうか。飲食店が人手不足により販促費を削っていることや、競合となる販促手法が広がっていることが業績にマイナスの影響を与えているのは両社に共通している。カカクコムの広報担当者が説明するように、サイト集客力の差が影響したのだろう。飲食店はより販促効果が高いメディアをシビアに選んでおり、集客力は最も分かりやすい指標だからだ。
19年3月期も先行きが不透明なぐるなびだが、挽回策に期待したい。
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