副業か、副職か、転職か。慎重に考えなければいけない:本当にいい話なのか(4/4 ページ)
自分の可能性を考え、「もっと稼げるはずだ。もっと違う世界があるはずだ」と思う人は、自分を独立したビジネスマンだと思えば普通のこと。どんどんチャレンジしてほしいが、副業は本当にいい話なのだろうか。
もっと高くなるはずと思う人
逆に、もっと高く出してくれるはずだと思う人。いったん辞めて、再契約の年収が、今より高いと考えるならば、給料以上に働いていると考えているわけだから、自分に自信があるわけだし、ビジネスパーソンとしてのスキルがあり、会社では、いわゆる「できる人」と言われている(と思っている?)可能性が高い。
ただ、ひとつ考えなければならないことがある。こういう人は、自分の今やっている仕事が評価されていないと思っているので、副業を現在のビジネスの延長考えてしまうことがある。なので、重要なことは、会社の業務の中で与えられているスキルと自分自身が本当に持つスキルを分けて考えることができるかどうかだ。
自分のことだが、「あなたは何ができますか?」と転職のエージェントに聞かれたとき、いろいろと口からは出てくるのだが、振り返れば、ほとんどが、自分の会社(自分の部門)が業務としてできることだったという情けない思い出もある。
それぐらい、多くの人は、自分自身の持つスキルと会社のノウハウや技術のもとに発揮できているスキルを混同してしまっている。
競合会社へ転職するのであれば、問題はない。むしろ、現在の仕事っぷりを競合は求めているので、歓迎されるはず。
転職と副職は違うということだ。会社のスキルと自分のスキルを混同して、副業に手を出してしまうと、権利上の面倒なトラブルも招くこともある。
副業か副職か、あるいは転職か、自分自身について慎重に考える必要がある。(猪口真)
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