自分専用スーツの“レンタル”サービス レナウンの「着ルダケ」:スーツにこだわる層を増やしたい(1/3 ページ)
レナウンが「スーツを所有しないで利用する」をコンセプトにした「着ルダケ」のサービスに本腰を入れる。自分専用のスーツを“レンタル”できるのが特徴で、5年間で1万人以上のユーザー獲得を目指している。
ビジネスシーンにおける軽装化の流れが進むなか、大手老舗アパレルのレナウンは自分専用のスーツを月額課金で“レンタル”できるユニークなサービスを本格展開する。
「着ルダケ」というこのサービスは2018年3月にスタートしており、申し込んだユーザーには春夏シーズン用のスーツが届けられているが、7月10日からは秋冬シーズン用の申し込みが可能となった。同社は5年間で1万人以上のユーザー獲得を目指している。
サービスは2年単位
サービスの概要はこうだ。まず、ユーザーは専用のECサイトにアクセスして「スタートアッププラン」(月額4800円)もしくは「エンタープライズプラン」(月額5800円)のどちらかを選択する(いずれも税抜価格、以下同)。次に希望するスーツのサイズや柄、そしてスーツの股下サイズを入力して、各種個人情報を入力すればサイズ補正されたスーツが自宅に届く。スーツは5種類のデザインから選ぶようになっており、オプション料金を支払えばシャツやネクタイも追加で利用可能だ。
プランによってスーツは2着もしくは3着届き、受け取った利用者はスーツを着用する。一定期間が過ぎると次のシーズンのスーツが届くので、着用したスーツは返却する。返却されたスーツはクリーニングされ、次のシーズンまで保管される。他人が着たスーツではなく、“自分専用”のスーツを着用できるのがポイントだ。
サービスは2年単位となっており、一度オーダーしたスーツは2年間着用することになる(半年で契約解除可能)。サービスを2年継続するごとに新しいスーツが届き、使用済み分はレナウンが引き取る。引き取られたスーツは状態が良ければ中古品として販売される。
利用者はスーツの着こなしやお手入れ方法に関して質問ができる「コンシェルジュサービス」も受けられる。現在はメールでのやりとりが主だが、今後はチャットで相談できるようにするなどサービスを拡充する予定だ。
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