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「回転ずし」勝ち負け鮮明に スシローは上方修正、地方では倒産多発上半期だけで6社が倒産(1/2 ページ)

スシローGHDが、通期業績を上方修正すると発表。主力のすしのほか、スイーツ類が好調という。一方、地方では、大手の寡占や原価高騰の影響で倒産する企業が増えている

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 回転すしチェーン「スシロー」などを運営するスシローグローバルホールディングス(GHD)は8月8日、2018年9月期(17年10月〜18年9月)の連結業績を上方修正すると発表した。営業利益は従来予想比16.7%増の116億円、最終利益は17.8%増の78億円となる見通し。主力のすしのほか、近年注力するスイーツ類の好調が続いているためという。

 売上高は3.3%増の1750億円を見込む。「鮮魚流通ベンチャーの羽田市場と昨秋から提携し、高品質な国産ネタを届けていることが売上アップにつながった。ロス削減などのコストカットが利益向上に寄与した」(広報担当者)という。

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回転ずし業界の勝ち負けが鮮明になっている(写真提供:Getty Images)

くら寿司は洋食が人気 かっぱ寿司は食べ放題を夜に拡大

 ライバル企業の動向はどうか。「くら寿司」を運営するくらコーポレーションは、18年10月期(17年11月〜18年10月)の連結業績を売上高が1269億5000万円(前年同期比3.4%増)、営業利益が68億1000万円(7.4%増)、最終利益が49億1000万円(0.5%増)と予想している。

 野菜などの原価が高騰しており、コスト面にやや影響が出ている一方、3月から提供しているイタリアンやハンバーグといった洋食メニューの人気でカバーするという。

 「かっぱ寿司」を運営するカッパ・クリエイトの19年3月期(18年4月〜19年3月)の連結業績予想は、売上高が3.6%増の815億3300万円、営業利益が331.5%増の16億3100万円、最終利益が1.5%減の7億9800万円。

 ただ、同社が7月末に発表した18年4〜6月期の連結業績は、売上高が1.5%減の191億2400万円、営業利益が44.2%減の1億800万円、純利益が22.0%減の1億円と減収減益だった。

 「コンビニなど異業種との競合の激化や、サッカー・ワールドカップの自宅観戦を目的とした早めの帰宅など、厳しい経営環境が続いたため」と同社は苦戦の理由を説明する。

 巻き返しに向け、かっぱ寿司は7月末から「食べ放題」を夜の時間帯に拡大。高級ネタを選べるコースも新たに設けている。

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ライバル企業は、スシローの好調に対抗できるか
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