働き方改革で「ハドルミーティング」が注目される理由:“共有”しても“共有”できていない問題を解決(4/6 ページ)
「無駄な会議」は企業における典型的な課題だ。そうした中で注目を集めているのが「ハドルミーティング」だ。会議の効率化だけでなく、チーム内のコラボレーションにも好影響を与えるというハドルミーティングとは、どのようなものなのだろうか?
業務の進行を円滑化するハドル
毎日、会議に忙殺されているビジネスパーソンの中には、「そもそも、20〜30分で済むような会議をわざわざ行う必要はあるのか?」という疑問を抱く人もいるかもしれない。その程度の打ち合わせで済む内容なら、グループウェア、メール、ビジネスチャットなどデジタルツールで十分共有できるのではないか、と思う人もいるはずだ。
しかし、ハドルが注目されているのは、単なる会議の一形態であるだけでなく、プロジェクトの進行を円滑化する手法としても評価されつつあるからだ。
その背景には、「共有されているのに、共有されていない」という問題がある。たしかに、メールやビジネスチャットなどを利用することによって、チームメンバーは同時に全ての情報を等しく共有できる基盤は整っている。ところが、実際にはなぜかメンバーによってその情報認識にデコボコが生じてしまう。
重要な情報を受け取っていても、そのメンバーにとっては、未処理の業務が山積みだからと後回しにしてしまうこともある。件名に「重要」と付けても、「重要」ばかりが並んだ連絡では効果も落ちる。目を通したとしても、肝心の「重要」性の認識に温度差があれば、チームとしての対応は、一手遅れてしまうかもしれない。「誰かが対応してくれるだろうと思った」というリスクに陥りやすいのだ。
つまり情報を共有する仕組みがあるだけでは、それを有効に共有できているとは限らない。また別の話なのだ。
そこで、キーポイントとなるタイミングでハドルミーティングを行えば、その都度、チーム内の問題意識の誤差を修正できる上に、各メンバーの意見を取り入れることもできる。
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