「体操女子パワハラ」問題の陰で、スポーツ庁の鈴木長官は何をやっているのか:赤坂8丁目発 スポーツ246(1/4 ページ)
体操女子の宮川紗江選手が日本体操協会の塚原夫婦を告発したことによって、スポーツ界が再び揺れ始めた。悪質タックルや不正疑惑などの問題が起きるたびに、スポーツ庁の鈴木長官がコメントをしているが、どうも頼りない。このままでは……。
体操女子のパワハラ問題が大きな波紋を呼んでいる。2016年リオデジャネイロ五輪代表・宮川紗江選手からパワハラの告発を受け、日本体操協会の塚原光男副会長と千恵子女子強化本部長の夫妻が崖っぷちだ。
端を発した会見で宮川選手は自身に対する暴力行為によって速見佑斗コーチが日本体操協会から受けた無期限登録抹消などの処分を軽減するように求めた上、主に千恵子強化本部長による“圧力”の詳細について赤裸々に告白。彼女の発言に対し、塚原夫妻は当初「全部うそ」などと全面対決の姿勢を示していたが、一転して謝罪の意向を示す。しかしながら宮川選手側から申し入れを拒否されてしまったのだ。
そして9月6日発売の『週刊文春』だ。この“文春砲”では千恵子氏による暴力指導や強化本部長としての立場を使った朝日生命体操クラブへの引き抜き工作、五輪金メダリストの内村航平選手への練習妨害などの愚行を働いていた数々の新たな疑惑が、明るみに出た。
『週刊文春』の出版差し止めを請求しながら東京地裁に却下されていたことまでも記事化されてしまった塚原夫妻は果たして、どう弁明していくのか。陰で「女帝」と呼ばれ続ける千恵子強化本部長と夫の光男副会長を擁護し続けてきた一部メディアやベッタリのジャーナリストは、どのような反論を繰り広げるつもりなのか。こうした成り行きを個人的には非常に注目している。
いずれにしてもウヤムヤのままの決着だけは避けてもらいたい。日本体操協会は第三者委員会の設置を決め、その委員長に元日弁連副会長の岩井重一弁護士が就任すると発表した。塚原夫妻が強権を振るってきたといわれる日本体操協会の暗部にどれだけメスを入れられるかが真相究明のキーポイントとなるのは言うまでもないだろう。
関連記事
- 登山家・栗城史多さんを「無謀な死」に追い込んだ、取り巻きの罪
登山家の栗城史多さんがエベレスト登頂に挑戦したものの、下山中に死亡した。「ニートのアルピニスト」として売り出し、多くの若者から支持を集めていたが、登山家としての“実力”はどうだったのか。無謀な死に追い込まれた背景を検証すると……。 - 卓球王者の張本が、いまひとつ支持を得られない要因
全日本卓球選手権の男子シングルス決勝で、14歳の張本智和が王者・水谷隼を破って優勝した。最年少優勝の偉業を達成したのに、いまのところ“張本フィーバー”は起きていない。なぜ新王者がいまひとつ支持されないかというと……。 - 6畳弱の狭い物件に、住みたい人が殺到している理由
6畳弱の狭い物件が人気を集めていることをご存じだろうか。物件名は「QUQURI(ククリ)」。運営をしているピリタスの社長に、その理由を聞いたところ……。 - サラリーマンの味方「切腹最中」は、なぜ1日に7000個も売れるのか
お詫びの手土産として、多くのサラリーマンが購入する「切腹最中(せっぷくもなか)」をご存じだろうか。1990年に発売したところ、当初は注目されていなかったが、いまでは多い日に7000個以上売れている。「切腹」という言葉が入っているのに、なぜヒット商品に成長したのか。 - 剛力彩芽が叩かれる背景に、日本人の国民性
タレントの剛力彩芽さんが、ネット上で壮絶なリンチにあってしまった。交際宣言したスタートトゥディの前澤友作社長と同じタイミングで、ロシアW杯を観戦した写真をInstagramにあげたところ、批判が殺到したのだ。それにしても、なぜこのような「いじめ」が後を絶たないのか。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.