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「いきなり!ステーキ」と「俺の」シリーズで、“脱・立ち食い”が進む背景:座って食べても高回転(2/3 ページ)
立ち食い形式で料理を提供することで「低単価、高回転」を実現していた「いきなり!ステーキ」や「俺の」シリーズで椅子席が増えている。なぜ方針転換があったのか。そして、椅子席で高回転は実現できるのか?
「俺の」シリーズでも立ち食いが消えている
いきなり!ステーキの創業者である一瀬邦夫社長に「低価格、高単価」というビジネスモデルのヒントを与えたのは、「俺の」シリーズだといわれている。当時、「俺の」シリーズは銀座を中心に原価率60%超で、お値打ち価格の料理を立ち食い形式で提供してきた。
ただ、「俺の」シリーズでも近年、立ち食いスタイルが消えつつある。広報担当者によると「立ち食いを減らして、椅子席を増やしている」という。
同社の方向転換を象徴するような店舗が18年8月に東京駅の近くにオープンした。「俺のGrill」だ。席数は138あり、全て椅子席。ステーキを味わいながらバンドの生演奏を聞くことができる。
メインメニューは「Tボーンステーキ」(3980円、税別、以下同)で、肉は900グラムあり、2人で分け合って食べることを想定している。都内にある有名レストランの3分の1以下の価格で提供しているのがウリだ。つまり、高級料理店と同じ料理を安く提供する基本戦略は変わらない。
「俺の」シリーズを立ち上げた坂本孝社長は「来店したお客さまの案内時間や調理時間を短縮したり、ディナータイムに時間制限を設けたりすることで、高回転率を維持できる」と語った。
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